ロッキーをベースにしたコンパクトSUV。日本での発売は?
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全体的なスタイリングはロッキーと似ているが、顔つきは少しアグレッシブだ。
DNGA(ダイハツ ニュー グローバル アーキテクチャー)は、ダイハツの新世代クルマづくりの略称で、軽自動車を基点に小型車まで、設計思想を共通化した「一括企画開発」を採用している。日本では、2019年に発売されたタントやロッキーからDNGAを採用している。
今回発表された「アティバ」は、コンパクトSUVのロッキーをベースに、プロドゥアとダイハツの協力でマレーシア市場に最適な形に作り上げたニューモデルであり、DNGAによる海外展開の第1弾商品となる。生産は、現地のプロドゥア グローバル マニュファクチャリングで行われる。
アティバは、SUVらしい力強くアクティブなデザインに、小回りの効くAセグメントのコンパクトサイズと広い室内空間を両立している。DNGA新プラットフォームや1Lのターボエンジン+D-CVTによる、快適な走りや乗り心地などの基本性能は高い。安全性能では、マレーシア専用に開発した衝突回避支援システム「スマートアシスト(現地名:アドバンスド セーフティ アシスト)」を搭載している。また、国民車にふさわしい求めやすい価格(日本円換算で約162〜189万円)に設定されている。目標販売台数は、3000台/月。
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ダイハツは、日本とアセアンを中心とした新興国において、グローバル商品としてベースを共通化しながら、現地ニーズに最適に応える商品として市場投入できるクルマづくりを進めてきた。今後もDNGA商品の海外展開を予定しており、競争力の高いDNGA商品を投入することで、より多くのユーザーニーズに対応していく。
プロドゥアは、1993年にダイハツとの協業により創業した、小型車を中心としたマレーシア第二の国民車メーカーだ。2006〜2020年まで15年連続でマレーシア国内販売シェアトップを獲得している。また、これまでも商品開発から生産、調達、販売にわたる構造改革を実施し、「アジア」「ベザ」「マイヴィ」「アルス」といった、現地に最適かつ競争力の高い小型車を市場へ投入してきた。近年、世界的に人気の高まっているSUVタイプの新商品「アティバ」を皮切りに、今後も「良品廉価」「最小単位を極める」「先進技術をみんなのものに」の3つの価値を提供するDNGA商品を順次ラインアップに加えることで、より幅広いユーザーの要望に応えていくという。
ダイハツは、今後もDNGA商品をアセアンを中心とした新興国へ展開することで、各地域での自動車の普及および産業、人材育成に貢献し、ユーザーの生活に寄り添った企業を目指すという。

リアバンパーのデザインなどは、ロッキーと少し異なる。2トーンのルーフも採用されるようだ。
気になるアティバの日本導入だが、日本市場ではベース車となったロッキーとの兼ね合いもあるので、販売されることはないと思われる。
■ダイハツ アティバ 主要諸元
●全長×全幅×全高:4065×1710×1635mm
●エンジン:1KR-VET型 直3 DOHCターボ
●排気量:998cc
●トランスミッション:CVT(D-CVT)
●駆動方式:FF
●乗車定員:5名