「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、コンパクトSUVのフォード クーガだ。

フォード クーガ(2010年)

画像: 試乗車は上級グレードのタイタニウムだが、同じエンジンでエントリーグレードのトレンド(税込み価格335万円)も設定されている。

試乗車は上級グレードのタイタニウムだが、同じエンジンでエントリーグレードのトレンド(税込み価格335万円)も設定されている。

日本に導入されているモデルはあまり多くはないのだけれど、じつはフォードはエクスプローラーやエスケープをはじめ、たくさんのSUVをリリースしているメーカーでもある。そして今回、ヨーロッパ フォードから久々にやってきたニューモデルは、最近流行のコンパクトSUVの「クーガ」だ。2006年のパリ モーターショーでお披露目された「イオシスX コンセプト」というモデルを市販化したものだ。

ベースとなっているのは、Cセグメントのフォーカス。プラットフォームをSUV用にチューンし、エンジンも同じくフォーカスのハイパフォーマンスモデルであるSTに搭載されていた、224psを発揮する2.5Lの直5 DOHCターボで、トランスミッションもSTのものと同じマニュアルモード付き5速ATの改良版を組み合わせている。ただし、SUVという特性を考慮して最高出力は200psに抑えられているが、そのぶん低回転域のトルクを向上させてあるものだ。

そのエンジンは、アストンマーティンばりにセンターダッシュにレイアウトされたスターターボタンを押して始動させる。だが、聞こえてくるサウンドは意外と静かだったりするのがイマドキっぽいのだが、飛び出し感もカッタルさもなくスルリと走り出す。これはインテリジェントAWDの賜物で、発進時には最大10%のトルクをリアに配分するようにプログラムされているという。

そのほかにも、50:50まで前後トルクの配分が可能なことはもちろん、フロントブレーキを減圧することでオーバーステアを解消するCBC(コーナリング ブレーキ コントロール)や、空転輪にブレーキをかけるBLD(ブレーキ ロック ディファレンシャル)などの機能も盛り込んでいる。

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