「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、レクサス IS350 Fスポーツだ。

FRらしい挙動を十分に楽しめるスポーティセダン

画像: スピードメーターは260km/hスケール。本革ステアリングはFスポーツ専用にディンプル加工が施されている。

スピードメーターは260km/hスケール。本革ステアリングはFスポーツ専用にディンプル加工が施されている。

今回試乗したのは、IS350 Fスポーツ。標準のバージョンTやLとの違いは主に内外装で、Fスポーツはグリルがメッシュ調となり、フロントにバンパースポイラー、リアにトランクリッドスポイラーが追加される。ガンメタリック塗装の18インチ アルミホイールも専用デザインだ。

インテリアも、ステアリングやシフトノブはFスポーツ専用。ステンレス製のスカッフプレートも配される。シートはヌバック調ファブリック/本革のコンビが標準装備なのだが、今回の試乗車はオプションのセミアニリン フルレザー仕様。いずれもFスポーツだけに設定されたアイテムだ。

足まわりは、18インチ タイヤ用にセットされたスポーツサスペンションを装着しているが、これはバージョンTにも採用されているし、Lでもオプション選択可能なので、あまり特別感はない。

とはいえ、このIS350 Fスポーツはスポーツセダンとしてのまとまりはかなり良い。伸び側の減衰が強く、うねりのある道ではやや揺すられ感があるものの、直接的な突き上げをうまくいなした乗り心地は十分にしなやかだ。実際、タイヤの接地性も高くコーナーで積極的にアクセルを踏んでいけるため、FRらしい挙動を十分に楽しめる。剛性のあるステアフィールも、大きな魅力と言えるだろう。

最高出力318psと最大トルク380Nmを発生する3.5Lの直噴V6 DOHCは十分にパワフルだ。ただ、F「スポーツ」を名乗るなら、エキゾースト サウンドをチューニングするとか、もう少し演出も欲しかったところだ。

画像: 18インチの40タイヤとスポーツサスペンションを装着した足まわりだが、乗り心地は思ったほど悪くない。

18インチの40タイヤとスポーツサスペンションを装着した足まわりだが、乗り心地は思ったほど悪くない。

■レクサス IS350 Fスポーツ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4585×1795×1430mm
●ホイールベース:2730mm
●車両重量:1600kg
●エンジン種類:V6 DOHC
●排気量:3456cc
●最高出力:234kW<318ps>/6400rpm
●最大トルク:380Nm<38.7kgm>/4800rpm
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:FR
●10・15モード燃費:10.0km/L
●タイヤ:前225/40R18、後255/40R18
●当時の車両価格(税込):538万円

This article is a sponsored article by
''.