「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、アルファロメオ ミト(MiTo)だ。

アルファロメオ ミト(2010年:車種追加)

画像: TCT搭載車は試乗車のコンペティツィオーネと、廉価版のスプリント(278万円)がある。最大の違いはホイールで、前者は17インチ、後者は16インチ。

TCT搭載車は試乗車のコンペティツィオーネと、廉価版のスプリント(278万円)がある。最大の違いはホイールで、前者は17インチ、後者は16インチ。

1年半ほど前(編集部註:2009年)に日本上陸をはたしたミト(MiTo)は、アルファロメオならではの奇抜なデザインやエキサイティングなドライビング感覚で、すでに日本でも多くのファンを魅了している。そこに待望のデュアルクラッチ式トランスミッション「TCT(ツインクラッチ テクノロジー)」を搭載した新グレードの「コンペティツィオーネ」が正式に日本発売となった。

これまではMTしか設定されていなかったので、ミトのスタイリングが気に入っていても諦めていた人も多かったらしい。このコンペティツィオーネの登場は、そんな人たちにとっては大朗報といえるだろう。

しかも、トピックはそれだけではない。「マルチエア」を装備した1.4Lのターボエンジンや、アイドリングストップ機構「スタート&ストップシステム」など、時代を反映した新機構がいくつも与えられているのだ。

ミトは楽しいクルマだが、従来型のエンジンフィールは少々物足りず、もう少し刺激的でもいいような気がしていた。ところが今回搭載された「エンジン of ザ・イヤー」を受賞した新エンジンは、全域にわたってレスポンスがいい。

そして、この美味なるエンジンをイージーに味わわせてくれるのがTCTだ。一般的にはDCT(デュアルクラッチ トランスミッション)とも言われているが、基本的にはフォルクスワーゲンの乾式DSG(ダイレクト シフト ギアボックス)と同様の機構で、MTのようなダイレクト感に、瞬時のシフトチェンジと駆動力の途切れのない加速フィールを楽しめる。TCTは半クラッチの制御がうまく、ゼロ発進でのギクシャク感が小さいし、クリープの再現も滑らかだ。

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