2021年4月22日、キャデラックはアメリカ・デトロイトでブランド初の電動ラグジュアリーSUVとなる「リリック(LYRIQ)」の市販モデルを初公開した。開発テストが計画よりも早く進んでおり、2023年量産開始という当初の予定を大幅に前倒しして、「2021年9月から全米で受注予約をスタート、2022年春から販売を開始する」と発表した。

リリックの開発は計画よりも9カ月早く進み、ほぼ完了

2020年8月にプロトタイプが公開された「キャデラック リリック(LYRIQ)」は、ブランド初の電動ラグジュアリーSUV。専用のEVアーキテクチャ「アルティウム(Ultium)プラットフォーム」と12モジュールで構成された100kWhのバッテリーパックを採用し、最高出力340psと最大トルク440Nm(キャデラック推定値)を発揮するモーターで後輪を駆動。フル充電で300マイル(約480km)以上の航続距離を実現するように設計されている。

また、公共の充電ステーションでの190kWの高速直流(DC)急速充電にも対応、10分の充電時間で約76マイル(約120km)の航続距離を延長することができる。家庭での充電については、19.2kWの充電モジュールにより、1時間あたり航続距離を最大52マイル(約84km)伸ばすことができるとしている。

今回の発表はその「リリック」の開発が計画よりも早く進められたことによるもので、チーフエンジニアのジェイミー・ブリュワー氏は「柔軟なモジュール式アルティウムプラットフォームと先進的なバーチャル開発ツールにより、開発は順調に進み、プロトタイプの実走航続距離を予想よりも早く延ばすことに成功しました。つまり、この先駆的でラグジュアリーな電気自動車を当初の計画よりも9カ月早くお客様にお届けすることができるということです」と語っている。

具体的には、「2021年9月から全米で受注予約をスタート、2022年第1四半期に生産を開始し、2022年前半から販売を開始する」としている。

なおリリックは、利便性の高い「ワンペダルドライビング」、GM独自の次世代回生ブレーキシステム「Variable Regen on Demand(バリアブル・リジェン・オン・デマンド)」、対象の道路における完全ハンズフリー運転支援システム「スーパークルーズ」など、先進的なメカニズムを搭載することでも注目されている。

「バリアブル・リジェン・オン・デマンド」はもっとも効率的な回生ブレーキを利用して電気自動車の走行効率を最大限に高めるシステムだ。

画像: ワールドプレミアされたキャデラック初の電動ラグジュアリーSUV「リリック(LYRIQ)」。リアビューも斬新、縦長のLEDと横長のLEDの組み合わせは点灯時にとくに印象的なものになる。

ワールドプレミアされたキャデラック初の電動ラグジュアリーSUV「リリック(LYRIQ)」。リアビューも斬新、縦長のLEDと横長のLEDの組み合わせは点灯時にとくに印象的なものになる。

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