「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、フォルクスワーゲン ゴルフ トゥーランだ。
フォルクスワーゲン ゴルフ トゥーラン(2010年:マイナーチェンジ)
日本ではコンパクトとは呼びがたいサイズだが、フォルクスワーゲンではコンパクト ミニバンにあたるゴルフ トゥーラン。今回、ドアパネル以外すべてが一新され、フルモデルチェンジかと思われたが、いわゆるビッグマイナーチェンジにあたるようだ。
本国ドイツをはじめヨーロッパでは、単に「トゥーラン」の車名だが、ここ日本ではゴルフ人気にあやかるため?か(実際、ゴルフをベースとしているのだが)、「ゴルフ トゥーラン」の名で販売され、7人乗りのゴルフとして人気を集めている。そして今や日本でもフォルクスワーゲンの販売の中核を成す1台となっている。
パワートレーンは、最近のフォルクスワーゲンの小排気量作戦よろしく、このボディにこんな小さいエンジンで大丈夫?と、ちょっと心配になる1.4Lのツインチャージャー+7速DCT。最高出力は140psだが、これがなかなかどうして良く走る! とくに最大トルクの220Nmをわずか1250rpmの低回転から発揮してくれるという、ミニバンにはピッタリのセッティングなのが心強い。
走りっぷりの良さには、Cd値=0.299というミニバンとしてはかなり空力の良いボディデザインも貢献しているようだ。パッと見は従来型と変わっていないように思えたのだが、実は前述のとおりドアパネル以外はすべて新規にデザインされたものだ。