ベストセラー SUVであるティグアンがマイナーチェンジした。特に注目なのが「ティグアンR」。大パワーエンジンと先進の駆動系がもたらすその走りは、もはや「スーパー SUV」と呼べるものだ。(Motor Magazine2021年8月号より)

先進装備のシャシも注目。運転状況で減衰力を最適に

シャシ関係では、スポーツサスペンションを搭載したアダプティブシャシーコントロール(DCC)が採用されたのがトピックだ。標準モデルよりも低められた車高、剛性を高めるための追加のアルミニウムサブフレームが装着されたのみならずDCCがハンドルの動き、ブレーキ、加速も考慮に入れながら、運転状況や路面に応じショックアブソーバーの減衰力を調整する。

ドライバーは「コンフォート」、「スポーツ」、「レース」、「スノー」など6つのモードを選択することでRパフォーマンストルクベクタリングを中心としたすべての車両ダイナミズムシステムをコントロールできる。

例えば、マルチファンクションステアリングの「R」ボタンを押せば、もっともダイナミックなモードである「レース」にすばやくアクセスし、そのパフォーマンスを存分に引き出すことも可能だ。

エクステリアに関しても「R」を象徴する装備が施された。専用バンパー、リアディフューザー、ホイールハウジングエクステンション、アルミホイールなどで、ブレーキキャリパーにも「R」のロゴを配置。専用のツインテールパイプとクロームトリムカバーを備えた4ブランチスポーツエキゾーストシステムも装備された。

インテリアは、先述の「R」ボタンと、7速DCTをマニュアル操作するための、シフトパドルを備えた「R」専用マルチファンクションスポーツステアリングホイールを採用。その他、「R」とロゴとラップタイマーを備えたデジタルインストルメントパネル(デジタルコクピットプロ)、専用装飾トリム、フロント部に「R」ロゴが装着された照明付きパネルトリムなど、コクピットからも高揚を感じられる仕上がりとなっている。(文:Motor Magazine編集部 飯嶋洋治)

画像: 2.0L直4TSIターボエンジンは最高出力320ps。それをトルクベクタリングシステムで路面に伝える。

2.0L直4TSIターボエンジンは最高出力320ps。それをトルクベクタリングシステムで路面に伝える。

フォルクスワーゲン ティグアンR 主要諸元

●全長×全幅×全高:4520×1860×1675mm
●ホイールベース:2675mm
●車両重量:1750kg
●エンジン:直4 DOHCターボ
●総排気量:1984cc
●最高出力:235kW(320ps)/5350-6500rpm
●最大トルク:420Nm/2100-5350rpm
●トランスミッション:7速DCT(DSG)
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・61L
●WLTCモード燃費:10.8km/L
●タイヤサイズ:255/35R21
●車両価格(税込):684万9000円

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