「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は5人乗りのハイトワゴンで、2011年にフルモデルチェンジした2代目スズキ ソリオだ。
広くて便利な室内は、さまざまな用途に使えそうだ
ボディサイズはコンパクトだが、室内は驚くほど広い。これがソリオ最大の魅力だ。フロントシートは普通のコンパクトカーよりちょっと高めの設定で、見晴らしが良いし、頭上空間にも余裕があって開放感は抜群。窓も三角窓まで備えて面積を広く取っており視界がとても良い。これは取り回しにも大きく効いてくる。
シフトレバーを中心にT型に構成されるインパネは、ブラウンの樹脂にシルバーの加飾が効いてなかなかの質感だ。全モデルにキーレスのプッシュスタートシステムが採用され、自発光式メーターは回転計も備えた3連式、オーディオは大型のカラー液晶付きと豪華だ。
リアシートは左右50:50分割で、X以上は個別に165mmスライド可能。これをいちばん後ろにセットしてリクライニングを倒すと、足を組んでリラックスできるミニバンのセカンドシートのような快適姿勢が取れる。さすがにこの状態だとラゲッジルームの奥行きは限られるが、それでも4人分の小旅行ならこなせるくらいのスペースはある。
さらに、このリアシートはワゴンRなどでお馴染みのワンタッチダブルフォールド。背もたれを水平位置まで倒すと完全なフラット化が可能。助手席も水平前倒しができるので、広い荷室をさまざまにアレンジできる。