「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は5人乗りのハイトワゴンで、2011年にフルモデルチェンジした2代目スズキ ソリオだ。

スズキ ソリオ(2011年:2代目フルモデルチェンジ)

画像: 開口幅580mmの両側スライドドアの採用で使い勝手は抜群。試乗車のSは両側パワースライドを装備。

開口幅580mmの両側スライドドアの採用で使い勝手は抜群。試乗車のSは両側パワースライドを装備。

2代目にフルモデルチェンジされたスズキ ソリオは、近年のコンパクトカーの中でもかなりの傑作だと思う。プラットフォームを一新し、もはやワゴンRとの姻戚関係は解消。パレットのリアドアまわりを活用したスライドドアを備ることで、さらに本格派のハイトワゴンとして生まれ変わった。

エンジンはスイフトと同じ吸排気にVVT(可変バルブタイミング機構)を備えた1.2L。ワイドなギアレシオを持つ副変速機構付CVTで、走りと燃費を巧みに両立させている。

スズキらしくまじめなのは、全幅を1620mmと変わらず小さく抑えたこと。日本のコンパクトも今やかなり立派になっていて、小型車枠いっぱいの1700mm近い幅が増えているが、ボディが小さければ取り回しは良くなるし、軽くもできるからエコロジー/エコノミーにも貢献する。実際、この小ささに加え、フラットな面構成のボディはどんな場所でも扱いやすい。スライドドアなので狭い場所での開閉に気を使うことがないのもうれしい。

全高は1765mmだからもっと腰高に感じてもおかしくないはずなのに、なかなかどうして安定感がある。グリルやリアガーニッシュを横基調としているのが効いている。エアロパーツが標準装備となるX以上は精悍な感じすら覚える。

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