「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、メルセデス・ベンツのコンパクトオープンカーで、3代目のSLKだ。

メルセデス・ベンツ SLK(2011年:3代目フルモデルチェンジ)

画像: ロングノーズ/ショートデッキのSLKらしいスタイリングは健在。クローズドスタイルも美しい。

ロングノーズ/ショートデッキのSLKらしいスタイリングは健在。クローズドスタイルも美しい。

SLKはメルセデス・ベンツのエレガントな高級小型オープンカー。リトラクタブル式ハードトップ「バリオルーフ」も特徴的だ。従来型の2代目は初代よりダイナミックなボディになったが、新型の3代目も、この路線を継承している。角形のヘッドライトで表情が引き締まり、大型グリルは面を立たせてロングノーズを強調している。シルバーの横桟が一本入ったグリルは、1960年代の名車SLをモチーフにしている。フロントフェンダーにはクロームバー付きのエアアウトレットまで備わる。

リアまわりもボテッとした重さがなくなり軽快な印象だ。バリオルーフの収納がコンパクトになり、リアデッキの曲線は滑らかになっている。これに伴いトランクルームも大きくなった。ルーフを閉じたときの容量は335L(従来型は277L)にアップし、オープン時はたたんだルーフ下のスペースに高さができて225L(同185L)。オープン時でも中型のスーツケースとコンピュータセーフが余裕で収まった。

インテリアも質感を上げている。クロスバー付きクロームリングのエアコン吹き出し口がオシャレだし、ステアリングは新世代の3本スポークになり、シルバーのメーターやアナログ式時計(オプション)と黒いインテリアとの対比は、なかなか精悍だ。

従来型より短く20秒で開閉できるトップは、閉まれば完璧なクーペ、開ければ爽快なロードスターとなる。ヘッドレストの下から襟元に温風を吹き付けるエアスカーフも従来型と同様に装備している。さらに、ガラスルーフをスイッチひとつで透明からスモークに一瞬で変えてしまう「マジックスカイコントロール」というスゴいメカもオプション設定された。スモーク時の熱透過を80%カットするというから、クローズド時でもオープン時なみの開放感が楽しめる。

This article is a sponsored article by
''.