2021年9月10日、BMWジャパンはM4に4WDオープントップ「M4カブリオレ コンペティションM xDrive」を加え、同日より発売を開始したと発表。納車は9月末の予定だ。

Mモデル専用の迫力のエクステリアにオープンドライブの爽快感をプラス

BMWのMハイパーマンスモデル「M3セダンコンペティション」と「M4クーペコンペティション」に先ごろM xDriveを搭載した4WDモデルが登場したが、今回はそれに続きオープントップの「M4カブリオレコンペティションM xDrive」が新たな仲間に加わった。

ちなみに、BMW M社が開発する高性能マシンMモデルには、サーキットでの走行を可能としたMハイパフォーマンスモデルと、サーキットで培われた技術がフィードバックされたMパフォーマンスモデルの2タイプがある。M4カブリオレコンペティションM xDrive に先立って、2021年2月に発表された「 M440i xDriveカブリオレ」は、Mパフォーマンスモデルとなる。

まずは、M4カブリオレコンペティションM xDriveのエクステリアから見ていこう。AピラーからCピラーにかけて流れるような美しいルーフラインを持つエレガントなクーペスタイルは、キャンバス製のソフトトップを開ければ開放感あふれるオープンモデルへと変身する。ソフトトップの開閉時間は約18秒だ。

フロントには、迫力ある縦型の大型キドニーグリルが鎮座する。そして、水平方向にはダブルバーや、大出力エンジンの冷却性能を高めるための大型のエアインテークが配され、独特のムードを醸し出している。

サイドには、Mモデル専用となるサイドギルや、ドアミラー、ダウンフォース性能を得るためのリアスポイラーを標準装備。リアに目をやれば、迫力のあるMスポーツエキゾーストと空力特性を高めるためのディフューザー、さらにワイド化されたトレッドが、Mハイパフォーマンスモデルであることを主張している。

インテリアは、Mスポーツシートや、Mロゴがあしらわれたドアシル、Mモデル専用にデザインされたメーターパネル、M専用ステアリングホイールが採用される。オプションとして、スポーツ走行に適したMカーボンバケットシートも設定される。

画像: キャンバス製ソフトトップの開閉は約18秒。

キャンバス製ソフトトップの開閉は約18秒。

3Lツインターボの0〜100km/h加速は俊足の3.7秒を実現

パワーソースは、3L直6DOHCツインターボ(510ps/650Nm)を搭載し、0〜100km/h加速は3.7秒(ヨーロッパ仕様値)を実現している。組み合わされるトランスミッションは8速ATだ。

運動性能を高めるため、ボディおよびドライブトレーンを構成する各種パーツにアルミニウムを多用することで軽量化も図られた。標準装備のMアダプティブサスペンションとの相乗効果で、スポーツ走行のみならず、街中走行時の乗り心地向上も実現している。

制動力は、サーキットでの走行を可能とするため、耐熱、耐フェード性能に優れた大径ブレーキディスクと、軽量化された6ポッドMコンパウンドブレーキが標準装備される。耐摩耗性能、耐熱性能をより高めたMカーボンセラミックブレーキはオプション設定となる。

4WDシステムは、M専用4輪駆動システム「M xDrive」が搭載される。インテリジェント4輪駆動システムBMW xDriveとアクティブMディファレンシャルをベースとして、Mモデル専用に開発された制御システムで、ドライビングダイナミクスコントロールによって制御される。

車両の安定走行をサポートするDSC(ダイナミッックスタビリティコントロール)も装備される。基本設定は「DSCオン/4WDモード」で、Mハイパフォーマンスモデル特有の俊敏性を十分に発揮する。Mダイナミックモード(MDM/4WDスポーツ)では、リアアクスルへの駆動トルク配分が増加し、リアホイールのスリップ許容量が大きくなることで、より多様なハンドリングを楽しむことができる。

DSCオフ時に選択可能な「4WDモード」「4WDスポーツモード」「2WDモード」も用意される。「4WDモード」ではもっともバランスが良いコントロールとトラクションの組み合わせとなり、「4WDスポーツモード」ではより高い精度のステアリング特性と力強いトラクションが組み合わされる。

「2WDモード」は、熟練ドライバー向けだ。後輪駆動とすることでクルマの挙動を制限する制御システムの介入を断つことで、ドライバーの技量が問われる。

先進安全運転支援機能では、高速道路での渋滞時に、ドライバーの運転負荷を軽減し安全に寄与する「ハンズオフ機能付き渋滞運転支援機能」が搭載される。この機能を使うと、周囲の道路交通や車両の状況に応じて直ちにハンドルを確実に操作することができる状態限り、ステアリングホイールから手を離して走行することができる。BMW社が国内認可取得モデルとして初めて導入したものだ。

「ドライビングアシストプラス」も標準装備される。高性能3眼カメラ&レーダーと高性能プロセッサーによるもので、アクティブクルーズコントロール(ストップ&ゴー機能付)や、レーンチェンジウォーニング(車線変更警告システム)、レーンディパーチャーウォーニング(車線逸脱警告システム)などを担う。加えて、車両が直前に前進したルート最大50mまでを記憶し、その同じルートをバックで正確に戻ることが可能となる「リバースアシスト機能」の採用も行われている。

M4カブリオレ コンペティションM xDriveの車両価格(税込)は1433万円。納車は9月末が予定されている。

画像: Mモデル専用にデザインされたメーターパネルを採用。写真のMカーボンバケットシートはオプション。

Mモデル専用にデザインされたメーターパネルを採用。写真のMカーボンバケットシートはオプション。

BMW M4カブリオレ コンペティションM xDrive主要諸元

●全長×全幅×全高:4805×1885×1395mm
●ホイールベース:2855mm
●車両重量:1930kg
●エンジン:直6DOHCツインパワーターボ
●総排気量:29920cc
●最高出力:375kW(510ps)/6250rpm
●最大トルク:650Nm/2750-5500rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:4WD
●WLTCモード燃費:9.6km/L
●車両価格(税込):1433万円

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