ARTA NSX-GTがポールスタート
スーパーGT選手権 第5戦は、関係者全てに抗原検査を実施するなど新型コロナ感染対策を徹底、そして大幅に観客数を制限して開催された。土曜日の予選では8号車ARTA NSX-GTの福住仁嶺がコースレコードに迫る好タイムでポールを獲得。2番手に16号車Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT、3番手には12号車カルソニック IMPUL GT-R、そして4番手に17号車Astemo NSX-GTと、セカンドロウまでに3台のNSXが並ぶ。
翌日曜日、快晴の天候の下84周の決勝レースがスタート。レース序盤からトップの8号車NSXがハイペースで、2番手の16号車NSX以下を引き離し20秒ものリードで独走状態に持ち込む。その後16号車NSXに抑え込まれる形となっていた12号車GT-Rと17号車NSXが何とか2位、3位にポジションを上げ、追い上げを開始。その差約10秒となったところで31周目に8号車NSXがルーティンのピットインに向かう。やがて全車がピット作業を終えた37周目でも8号車NSXはトップを維持していた。
SC導入で大きく変化する局面
しかしレース折り返しを過ぎた46周目、トップの8号車NSXにピット作業違反のドライブスルーペナルティの裁定が下される。さらに直後の47周目、19号車WedsSport ADVAN GR Supraの車両火災発生、SC(セーフティカー)導入となり、8号車NSXはペナルティ消化の機会を逸してしまう。
53周目のリスタート後、ピットに向かう8号車に替わってトップに立ったのは12号車GT-R。そして2番手、3番手には17号車Astemoと1号車STANLEYの2台のNSX-GTがバトルをしながら12号車を追いかける。しかしこの2番手争いが激化したため、12号車GT-Rのリードが広がり始める。その後に発生したFCY(フルコースイエロー)解除の際、17号車NSXの一瞬のスキを突いた1号車STANLEY NSX-GT2が番手に浮上し2台のNSX同志の争いは決着。
TEAM IMPULが5年ぶりの勝利
その後のトップ3に順位の変動はなく、12号車カルソニック IMPUL GT-Rが5年ぶりとなるトップチェッカーを受けた。GT500クラス昇格2年目となる平峰一貴、そして2021年から加入した松下信治の2人にとってこれがスーパーGTでの初勝利となった。そして2位に入賞した1号車STANLEY NSX-GTの山本尚貴、牧野任祐がそれぞれドライバーランキングの1位、2位となっている。(牧野は開幕戦を欠場)
シーズン後半を迎え、2基目のエンジンを投入したマシンも多かったためかエンジントラブルも多発した第5戦、最後まで走りきりチェッカーフラッグを受けたのが15台中10台というサバイバルレースとなった。(12台が完走扱い)
スーパーGT第5戦 GT500クラス決勝結果
1位 12号車 カルソニック IMPUL GT-R(平峰一貴/松下信治)
2位 1号車 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)
3位 17号車 Astemo NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)
4位 36号車 au TOM’S GR Supra(関口雄飛/坪井翔)
5位 39号車 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(ヘイキ・コバライネン/中山雄一)
6位 24号車 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(高星明誠/佐々木大樹)
7位 23号車 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)
8位 64号車 Modulo NSX-GT(伊沢拓也/大津弘樹)
9位 16号車 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(笹原右京/大湯都史樹)
10位 8号車 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)
11位 37号車 KeePer TOM’S GR Supra(平川亮/阪口晴南)
12位 14号車 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)
R 38号車 ZENT CERUMO GR Supra(立川祐路/石浦宏明)
R 19号車 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/宮田莉朋)
R 3号車 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正)