発売から30年以上も経過する初代ロードスター、そして2代目となるNB型もデビューは1998年だ。ともに旧車の域に達した2モデルだが、マツダが展開しているレストア事業のおかげで、純正パーツの大半を手に入れられる状況にある。ところが、エンジンをリフレッシュさせようとすると話は別だ。そこでマルハモータースが立ち上がった!

長い期間動き続けたエンジンに、新品と流用の部品を混ぜて大丈夫?

エンジンのオーバーホールに一石を投じたのが、静岡県のマルハモータース(以下、マルハ)だ。「エンジンの内部に手を入れるのは、たしかにハードルが高いです。しかし、長く乗り続けたいと考えるからエンジンに着手するのでしょう。それなら内部を一新できるよう、主要エンジン部品をオリジナル作製することにしました」と荻野さん。

マルハでラインアップしたのは、純正クランクと同じ85mmストロークタイプの他にストローク+2mmアップした87mmのクランクシャフトだ。シャフト先端を延長した点も見逃せない。取り付け時の「プーリーボスとの勘合代(かんごうしろ)」が純正の場合はかなり短い。重量のある部品が高回転で動くだけに、この2mmの余裕は大きい。ちなみにBPの純正クランクシャフトは廃番となっている。

ほかにもマーレー製の鍛造ピストンやオリジナルのメタルガスケット、カムシャフトなどエンジンの部品を幅広く用意している。これらのラインアップによって純正と同等の、内部が新品に刷新されたエンジンを組み上げられる。

ピストン径やクランクストロ-クを変更すれば、排気量アップエンジンに変更することも可能だ。加えてカムプロフィールを見直すことで、その効果をさらに引き上げられる。

これまでエンジンのオーバーホールする場合、内部の部品を洗浄して組み直すのがスタンダードだった。しかし、新品の部品を用意できるなら、内部を一新すれば長寿命化は確実だ。長く乗るための部品があることで、ロードスターの現存率低下に歯止めをかけられるかも!

従来のようなエンジンのオーバーホール作業は、車両・エンジンの個体差によって作業時間を左右され、しかも作業している間クルマを預からなくてはならない。ユーザーが乗っていられる時間も減ってしまうことから、マルハはこうした新品部品を組み込んだリビルトエンジンの供給をスタートさせるという。エンジンメニューを相談しながら、仕様を決めておき、作業はエンジンの換装、セットアップ。預ける時間を短縮できるのもうれしいポイントだ。

画像: マルハがオリジナルで製作したBPクランクシャフト。重量も純正より1kg軽量化できた。

マルハがオリジナルで製作したBPクランクシャフト。重量も純正より1kg軽量化できた。

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