「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、ランボルギーニ アヴェンタドールだ。

CFRPも自社生産。軽量化の効果は絶大だった

画像: 700psと690Nmを発生する6.5Lの60度V12 DOHC。車名の「LP700」は、このスペックに由来する。

700psと690Nmを発生する6.5Lの60度V12 DOHC。車名の「LP700」は、このスペックに由来する。

軽量化にあたって、そのキモとなったのは、CFRPモノコックボディ&キャビンの採用だ。レクサスLFAも、部位ごとに製法の違いはあれども同様の形式を採用しているが、あちらは限定車。LP700‐4はといえば、今後10年間で5000台以上の生産を目指す、スーパーカー界では立派な量産車だ。それを可能としたのは、CFRPパーツの完全自社生産で、ランボルギーニは本社工場の脇にCFRP専用工場を建設した。

車名が誇らしげに語る700psの猛牛パフォーマンスは、一体どんなものだったか? ローマ近郊のバレルンガ サーキットで試乗したアヴェンタドールは、これまでの12気筒ミッドシップ ランボルギーニの常識を覆す、極めてスポーツ性に秀でたスーパーカーだった。

とにかく、クルマの動きが軽い。それでいてシャシがよく動き、タイヤは路面にくらいつく。ガヤルド以上に扱いやすい。それゆえ、遠慮なく大パワー&大トルクを解放できる。電子制御4WDシステムと各種電子デバイスの助けもあって、どんなにがむしゃらな走りを試しても、危機的状況に追い込むことなど難しい。日産 GT‐R的に、初めてのドライブからガンガン踏んで曲げて停めていける、700psの猛牛。そんなランボルギーニは、これまでなかった。

アヴェンタドールは、明らかに21世紀のスーパーカーである。それでいて、間違いなく猛牛のフラッグシップであることは、そのスタイリングだけでなく、背中から全身を包み込み腹の底で響き渡るV12の重く乾いたサウンドが、いつでも証明してくれるのだった。

画像: 6.5LのV12 DOHCを搭載しているとは思えないほどサーキットを軽快に走る。エンジンサウンドも快感!

6.5LのV12 DOHCを搭載しているとは思えないほどサーキットを軽快に走る。エンジンサウンドも快感!

■ランボルギーニ アヴェンタドール LP700-4 主要諸元

●全長×全幅×全高:4780×2020×1135mm
●ホイールベース:2700mm
●車両重量:1575kg
●エンジン種類:V12 DOHC
●排気量:6498cc
●最高出力:515kW<700ps>/8250rpm
●最大トルク:690Nm<70.4kgm>/5500rpm
●トランスミッション:7速AMT
●駆動方式:縦置きミッドシップ4WD
●EU総合燃費:5.8km/L
●タイヤサイズ:前255/35R19、後335/30R20
●当時の車両価格(税込):3969万円

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