2021年10月30日、WEC(世界耐久選手権)第5戦バーレーン6時間がバーレーン・インターナショナル・サーキットで行われ、7号車トヨタGR010 ハイブリッド(M.コンウェイ/小林可夢偉/J.M.ロペス)が優勝。8号車(S.ブエミ/中嶋一貴/B.ハートレー)が2位で続き、1週間後の最終戦を待たずして、トヨタがハイパーカー新時代最初のチームタイトルを確定した。

7号車トヨタGR010 ハイブリッドが3連勝

暑く厳しいコンディションの中、スタートから2台のトヨタGR010 ハイブリッドによるバトルが繰り広げられた。前日の予選でトヨタの8号車と7号車がフロントロウを独占して迎えた決勝スタートでは、一瞬、コンウェイ駆る2番手7号車が先行したが、シケインの切り返しでブエミの8号車が順位を取り戻し、グリッド順位どおりのオーダーでオープニングラップを終える。

レース前半はピットインのタイミングで順位を入れ替える展開となるが、その後、タイヤ摩耗に苦しむ多くのライバルたちを尻目に7号車が見事なタイヤマネージメントで首位を奪取。8号車も僅差で続いていたが、レース残り2時間を過ぎたところで、8号車がタイヤ交換時のタイムロスで3位へと後退。その後、8号車のハートレーが2位の座を奪い返したが、その時点で小林の駆る首位7号車とは40秒ほどの差がついていた。

終盤でトヨタの2台がトップ2の座を堅守したまま周回。7号車で最後のスティントを担当した小林がトップチェッカーを受け、中嶋の8号車がそこから51.401秒後にゴール、トヨタが1-2フィニッシュを飾った。

これにより、トヨタが開幕から5連勝でチームタイトルを確定。トップチェッカーを受けた7号車の小林可夢偉はレース終了後、「金曜日にちょっと苦戦しましたが、原因を見出すことができ、自信を持って決勝レースに臨みました。決勝レースではチーム全員が素晴らしい仕事をしてくれましたし、マイクとホセも力強いペースで走ってくれました。彼らのおかげで良いポジションで走ることができ、私のスティントもとても順調でした。最後、チェッカーまでのスティントを走ったときは気温が少し下がっていたことも良かったのか、私自身も、タイヤにとっても大きな負担にはならず、あとは後続とのギャップを保って最後まで走り切るだけでした。今日はハイパーカーでの世界タイトル獲得を全員で祝いたいと思います」とコメントしている。

画像: バーレーン6時間で1-2位、開幕から5連勝で、ハイパーカーでの世界タイトルを獲得した TOYOTA GAZOO Racing。

バーレーン6時間で1-2位、開幕から5連勝で、ハイパーカーでの世界タイトルを獲得した TOYOTA GAZOO Racing。

最終戦となる次戦のバーレーン8時間は、1週間後の11月6日土曜日に決勝レースが行われる。トヨタがチームタイトルをすでに確定して迎える最終戦、その興味は、トヨタの完全優勝なるか、そしてドライバーズチャンピオンは7号車と8号車のどちらに輝くのか、に移る。ちなみに、ドライバーズチャンピオン争いはトヨタの2台に完全に絞られた状況で、首位のトヨタ7号車が8号車に15ポイント差をつけている。

2021年WEC第5戦バーレーン6時間 決勝結果

優勝 7 TOYOTA GAZOO Racing/トヨタ GR010 ハイブリッド 185周
2位 8 TOYOTA GAZOO Racing/トヨタ GR010 ハイブリッド +51.401s
3位 36 アルピーヌ・エルフ/アルピーヌ A480-ギブソン 184周
4位 31 チームWRT/オレカ 07-ギブソン(LPM2) 180周
5位 28 イオタ/オレカ 07-ギブソン(LPM2) 180周

2021年チームランキング(第5戦終了時)

1位 トヨタ 167
2位 アルピーヌ 105
3位 グリュッケンハウス37

2021年WECハイパーカードライバーズランキング(第5戦終了時)

1位 M.コンウェイ/小林可夢偉/J.M.ロペス(7 トヨタGR010 ハイブリッド)145
2位 S.ブエミ/中嶋一貴/B.ハートレー(8 トヨタGR010 ハイブリッド)130
3位 A.ネグラオ/N.ラピエール/M.バキシビエール(36 アルピーヌ A480-ギブソン)105

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