X3は、さまざまなパワートレーンをラインナップ
X3は、BMWのミドルクラスSAV(スポーツ アクティビティ ビークル:BMWはSUVをこう呼ぶ)だ。初代は2004年に発表され、現行型は2017年に発表された3代目にあたる。今回、追加設定された「iX3」は、内燃機関を持たないBEV(バッテリー電気自動車)だ。
エクステリアでは、X3をベースに、随所に電気自動車であることを主張するデザインエレメントを採用している。BMWロゴやキドニーグリルのまわり、リアスポイラーの一部、スタート/ストップボタン、シフトノブのまわりなどに青色のアクセントを加え、通常のX3とは異なる存在であることを主張している。
電気モーターの最高出力は210kW、最大トルクは400Nmで、後輪を駆動する。リチウムイオン電池の容量は232Ahであり、一充電での走行可能距離は460km(ヨーロッパにおけるWLTPテストサイクル)だ。急速充電器では最大80kWでの充電が可能で、自宅や公共の普通充電の設備では最大9.6kWでの充電にも対応する。80kWの急速充電利用時は、70分以内で約80%までの充電が完了し、10分の急速充電でも約80kmもの航続可能距離を確保。普通充電においては、一晩(約8時間)で0から100%の状態まで充電することができる。
一定条件がクリアできれば、ハンドルからの手放しもOK
iX3には、BMW社が国内認可取得モデルとして初めて導入したハンズオフ機能も搭載している。これは、高速道路での渋滞時において、ドライバーの運転負荷を軽減し安全に寄与する運転支援システムだ。この機能は、ドライバーが絶えず前方に注意するとともに、周囲の道路交通や車両の状況に応じて直ちにハンドルを確実に操作することができる状態にある限りにおいて、ステアリングホイールから手を離しての走行が可能となる。
また、高性能3眼カメラ&レーダーおよび高性能プロセッサーによる高い解析能力によって、より精度と正確性が向上した、最先端の運転支援システムも標準装備している。アクティブクルーズコントロール(ストップ&ゴー機能付き)、車線変更警告システムおよび車線逸脱警告システム、ステアリング&レーンコントロール アシスト、サイドコリジョン プロテクションおよび衝突回避・被害軽減ブレーキ(事故回避ステアリング付き)、クロストラフィック ウォーニング、ペダル踏み間違い急発進抑制機能などを備えている。