「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、フォード エクスプローラーだ。

オフロードでは優れた走破性を再確認

画像: スポーティかつ上質なインテリア。ユニークなメーターのデザインはリンカーンMKXとも似ている。

スポーティかつ上質なインテリア。ユニークなメーターのデザインはリンカーンMKXとも似ている。

その一方で、オーバースピードによるコースアウトを防ぎ、自動的に減速して安全走行をアシストする「カーブコントロール」という装備が新たに加わった。

オフロードでは、優れた走破性を確認させてくれた。モノコック化により落ちた部分もあるのではないかと危惧していたのだが、それはまったくの杞憂。ストロークがたっぷり確保された足まわりが確実に地面を蹴り、ものともせず走破していく。この程度は序の口で、もっと過酷な状況でも「テレインレスポンス」が味方となって最適なトラクションを確保してくれる。

インターフェースでは、各種機能の表示や設定を視覚的にも楽しみながら操作することのできる「マイ フォード タッチ」や、英語によるボイスコマンド「SYNC」のような装備も特徴的だ。居住空間が大きく増した3列目シートは50:50分割可倒式で、リミテッドなら電動でアレンジ可能。ラゲッジスペースは3列フル乗車の状態でも600L近い容量が確保されるし、最大2285Lもの巨大なスペースを出現させることもできる。

車両価格は従来型のほぼ据置きだが、内容の充実ぶりを考えると、むしろ値下げといえそうだ。ちなみに、この車体で2Lターボという、フォルクスワーゲンもビックリの「エコブースト」の導入も2011年末頃に予定されているらしい。そちらも非常に楽しみだ。

画像: ワインディングロードでも、背が高く車両重量も重いSUVとは思えないほどの走りっぷりを見せてくれた。

ワインディングロードでも、背が高く車両重量も重いSUVとは思えないほどの走りっぷりを見せてくれた。

■フォード エクスプローラー リミテッド 主要諸元

●全長×全幅×全高:5020×2000×1805mm
●ホイールベース:2860mm
●車両重量:2130kg
●エンジン種類:V6 DOHC
●排気量:3495cc
●最高出力:216kW<294ps>/6500rpm
●最大トルク:345Nm<35.2kgm>/4000rpm
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:フロント横置き4WD
●10・15モード燃費:未発表
●タイヤ:245/60R18
●当時の車両価格(税込):530万円

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