10番グリッドから逆転、驚速ハミルトン勝利
2019年以来の開催となったブラジル、インテルラゴスでのグランプリ。2年前の結果からレッドブル・ホンダ優位と予想されていた一戦は、フタを開けてみればメルセデスの直線スピードが際立つ展開となった。
スタートで優位に立ったのはレッドブルの2台。出足よくフェルスタッペンとチームメイトのセルジオ・ペレスが1-2体制となる。
しかし、パワーユニット交換によるグリッドペナルティで10番グリッドからのスタートとなったハミルトンが猛烈に追い上げ、19周目にはペレスをかわして2番手に浮上。そこから2度のタイヤ交換を挟んでフェルスタッペンとの一騎討ちが展開された。
あわや接触かの場面もあったギリギリの攻防に決着がついたのは71周レースの終盤51周目。ハミルトンがDRSを使って豪快にフェルスタッペンをパス。その後、レッドブル・ホンダはメルセデスについていけず、ハミルトンはそのままトップチェッカーを受けた。
パワーユニット交換とリアウイングの技術違反で優勝は難しいかと思われたが、そんなダブルペナルティを跳ね返す見事な逆転勝利を挙げたハミルトンは「久々に優勝できて嬉しい。本当にプッシュしたよ。昨日は最後尾から。今日は5グリッド降格から。まさか今回ここまでポイント差を詰められるとは思っていなかった。何事もギブアップはしていけないというところをみんなに見せられたかな。選手権も同じように最後まで戦うよ」と会心の笑顔を見せた。
フェルスタッペン完敗、首位の座は守ったが・・・
一方、スタートから首位を守ったものの、最後にはほとんど成す術ない形で勝利を奪われ、2位に終わったフェルスタッペンは「すべてトライした。いいバトルだったけど、最後は速さがなかったね。全力は尽くしたし、ダメージは最小限に抑えることはできた・・・」とややがっかりした表情。ドライバーズ選手権では依然フェスルタッペンが14点差をハミルトンにつけているものの、この週末のメルセデスの圧倒的な速さを考えると、残り3戦でまったく予断を許さない状況になってきた。
他のホンダ勢ではレッドブルのセルジオ・ペレスが4位+ファステストラップを獲得。アルファウリ勢はピエール・ガスリーが7位。角田裕毅は15位に終わっている。
次戦第20戦カタールGPは11月19日から、首都カタール郊外のルサイル・インターナショナル・サーキットで開催される。
2021年F1第19戦ブラジルGP決勝 結果
1位 44 L.ハミルトン(メルセデス)71周
2位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)+10.496s
3位 77 V.ボッタス(メルセデス)+13.576s
4位 11 S.ペレス(レッドブル・ホンダ)+39.940s
5位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+49.517s
6位 55 C.サインツ(フェラーリ)+51.820s
7位 10 P.ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)+1周
8位 31 E.オコン(アルピーヌ・ルノー)+1周
9位 14 F.アロンソ(アルピーヌ・ルノー)+1周
10位 4 L.ノリス(マクラーレン・メル セデス)+1周
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15位 22 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)+1周
2021年F1ドライバーズランキング(第19戦終了時)
1位 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)332.5
2位 L.ハミルトン(メルセデス)318.5
3位 V.ボッタス(メルセデス)203
4位 S.ペレス(レッドブル・ホンダ)178
5位 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)151
6位 C.ルクレール(フェラーリ)148
7位 C.サインツ(フェラーリ)139.5
8位 D.リカルド(マクラーレン・メルセデス)105
9位 P.ガスリー (アルファタウリ・ホンダ)92
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14位 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)20
2021年コンストラクターズランキング(第19戦終了時)
1位 メルセデス 521.5
2位 レッドブル・ホンダ 510.5
3位 フェラーリ 287.5
4位 マクラーレン・メルセデス 256
5位 アルピーヌ・ルノー 112
6位 アルファタウリ・ホンダ 112