「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、ルノー メガーヌだ。
ノーマルの出来が良いから、あのメガーヌR.S.が生まれた
先代の足まわりは、リアに比べるとフロントがややあいまいな印象があったが、新型はフロントの剛性をいかに上げるかということに注力され、新型サブフレームなどの採用により横剛性を3倍アップ。ハンドリングの正確性が増している。
リアもメガーヌR.S.と同じ、パイプ形状リアアクスルの採用やブッシュ類の変更などにより、踏ん張り感はそのままに乗り心地の良さが加えられている。
よりスポーティなのは、17インチタイヤを履いたGTライン。見た目だけのコスメティックモデルではなく、ルノースポールが関わって開発されたスポーティグレードというだけあって、ローダウン化&バネレート向上など、きちんとセッティングが出されたものとなっている。
個人的には、ややコンフォートなプレミアムラインが気に入った。乗り心地の良さとライントレース性、リニアなステアフィール、初対面で峠道を踏んでいける安心感と、バランスは申し分なし。先に導入されたメガーヌR.S.の実力は、このベースにあったようだ。
■ルノー メガーヌ GTライン 主要諸元
●全長×全幅×全高:4325×1810×1460mm
●ホイールベース:2640mm
●車両重量:1340kg
●エンジン種類:直4 DOHC
●排気量:1997cc
●最高出力:103kW<140ps>/6000rpm
●最大トルク:195Nm<19.9kgm>/3750rpm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:横置き FF
●10・15モード燃費:未発表
●タイヤ:205/50R17
●当時の車両価格(税込):275万円