世界各国で開催されるランボルギーニの「GIRO」イベント
富士スピードウェイでのサーキット試乗に続き、公道でのランボルギーニ ウラカンSTOの試乗が叶った。4回目の開催となったアウトモビリ・ランボルギーニ・ジャパンの「GIRO JAPAN 2021」に参加したのである。
このイベントは、2017年に名古屋・大阪を舞台に初開催され、ランボルギーニオーナーが愛車で日本の美しいロケーションを巡るドライビングツアーである。本国イタリアをはじめ、アメリカや中国など世界各国で開催されている。今回の「GIRO JAPAN 2021」には、ランボルギーニのモータースポーツ部門であるスクアドラコルセの高い技術力とノウハウを結集して開発したロードモデル「ウラカンSTO」や2021年7月にファイナルモデルが発表されたV12気筒自然吸気エンジンを搭載するアヴェンタドール、創業者であるフェルッツィオ・ランボルギーニの生誕100周年を記念し、全世界で40台限定生産されたCentenario Roadsterなど約30台のランボルギーニが参加した。
![画像: シーガイヤの特設会場に並ぶ「GIRO JAPAN 2021」に参加したモデルたち。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2021/12/14/811af96543a78c721e82c33a80dba909bebbe1f9_xlarge.jpg)
シーガイヤの特設会場に並ぶ「GIRO JAPAN 2021」に参加したモデルたち。
![画像: スタートは宮崎シーガイヤからスタート。私はウラカンSTOで先頭のドライバーを務めさせてもらった。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2021/12/14/d1a326992867a5cce1673e39c39acc16dbec7f14_xlarge.jpg)
スタートは宮崎シーガイヤからスタート。私はウラカンSTOで先頭のドライバーを務めさせてもらった。
「GIRO JAPAN 2021」ドライビングツアーのステージは九州となった。DAY1は、宮崎をスタートして大分 別府へ。そしてDAY2は、別府を出発し、熊本のミルクロードを通り、大分の国際サーキットであるオートポリスインターナショナルレーシングコースを走るという総走行距離約400kmルートが設定された。
![画像: 宿泊先も別府温泉に向かい走る。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2021/12/14/f6c628e682425fdfab03ec8da312ffc1b57718ac_xlarge.jpg)
宿泊先も別府温泉に向かい走る。
ウラカンSTOで公道を走る
私はこのイベントの同行取材に参加した。担当したのはDAY1がウラカンSTOを中心にウラカンEVO、ウラカンRWDスパイダー、ウルスといったモデルに乗り換えつつ約300kmを移動、そしてDAY2がウラカンRWDスパイダーでの約100kmのドライブとオートポリスインターナショナルレーシングコースでの走行となった。
もともとウラカンSTOで富士スピードウェイを走ったときに感じたあまりに素晴らしい乗り心地だったので、次回は一般公道で試して見たいと思ったのだが、それが早くも実現したわけだ。ちなみにウラカンRWDスパイダーでもこれまでかなりの距離の走行を重ねてきたのだが、今回はまた違うステージでの試乗となった。
![画像: 最終日、風光明媚な熊本のミルクロードでの走りも気持ちよかった。このあとで大分のオートポリスサーキットまでドライブ。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2021/12/14/2f9a7babfbc995bf5567b5391fef6a29ea8ef73f_xlarge.jpg)
最終日、風光明媚な熊本のミルクロードでの走りも気持ちよかった。このあとで大分のオートポリスサーキットまでドライブ。
まずは改めてウラカンSTOの概要を紹介する。このモデルが搭載するのは自然吸気V10エンジンである。ランボルギーニにとって純粋な内燃期間(ICE)を搭載するファイナルモデルだ。後生にも残したいモデルの1台と言っていい。また、買えもしないのに「買っても値段は下がらないだろうなぁ」なんて、下世話なことを考えながらつい乗ってしまうモデルでもある。
そのV10エンジンが発生する最高出力は640ps、最大トルクは565Nmである。本格的なサーキットでさえ不満を覚えなかったのだから公道での走りに不満などあるはずがない。あえて挙げるなら右足を思いっきり踏み込めなかったことぐらいだ。
試乗しながらサーキットでの試乗も思い出していた。富士スピードウェイのホームストレートで290km/h近くまで軽々と出るのに実に安定していたのがとても印象的だった。ホームストレートにあるパナソニックの看板でブレーキペダルを踏んで第1コーナーへ進入するが、ここでも「これほど安定して走れるクルマだとは」と感心しきりだった。そう、STOはサーキットが実によく似合うし、走るのがとても楽しいのである。
![画像: 多くの人がスマホで通りすぎるランボルギーニを撮影していた。オーナーたちも手を振って感謝の意を示す。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2021/12/14/18ed273e6fea32cb03cce2241154671338027f24_xlarge.jpg)
多くの人がスマホで通りすぎるランボルギーニを撮影していた。オーナーたちも手を振って感謝の意を示す。
ただし今回驚いたのは、そのエモーショナルな部分は速度域の低い一般公道でも変わらないということだ。たとえ30km/hしか出していなくても高速道路で100km/hしか出していなくても刺激たっぷりな走り味にまったく変わらない。
V10サウンドも実に刺激的である。とくにドライビングモードを「トロフェオ」にすると3000rpmから明らかに背中から聞こえてくるエキゾーズトノートが変わり、それを全身で感じることができる。「素晴らしい」のひと言で片づけるつもりはないが、他にこの感動を表す最適な言葉が見つからないのである。あえて言うなら、「いつまでも聞いていたい」だろうか。
![画像: まるで箱根駅伝のような沿道の観客。子供たちや家族連れ、カップ・・・多くに人に歓迎されていた。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2021/12/14/3f644240408237af2c37b93a49eb74f4a885ab7f_xlarge.jpg)
まるで箱根駅伝のような沿道の観客。子供たちや家族連れ、カップ・・・多くに人に歓迎されていた。