大雪による道路障害は近年、けっして他人事ではない。道路上で立ち往生などすれば、普通のエンジン車だって「ガス欠」の不安と向き合うことに。ましてやそれが発電機代わりのエンジンを持たないEVだったら・・・という、ありそうなシチュエーションでの「防寒対策」について、JAF(一般社団法人日本自動車連盟)が興味深い検証結果を発表している。バッテリー消費を抑えつつできるだけ長時間、快適に過ごすためのノウハウとは。
オートエアコンつけっぱなし車両は、テスト途中で「リタイア」
終了時の電力にもっとも余裕があったのはテスト車2と3で、終了時に電力が50%ほど残っていた。テスト車4は25%まで低下したが、航続可能距離にはまだゆとりがある。もっとも快適だったテスト車1では、2時間半を経過したところでバッテリー残量が10%を切り、テストは途中終了となった。
支援を受けて燃料を給油すればなんとかエンジンを稼働=エアコン使用を継続できる内燃機関車に対して、充電スタンドまで行かなければ電力の補充が難しいバッテリーEVでは、通行止めが解除されてからの航続距離も考慮した対応が求められる。
JAFのレポートによれば、考えられる対策としては以下の2点が挙げられている。
・電力消費量ができるだけ少ない電源ソケットを使う暖房器具を備え付けておく
・寒さに応じてエアコンを小まめにON・OFFする
できることは意外に当たり前。だけれど、そんな極限状況に遭遇してから慌てないためにも、降雪地帯に行く機会が多いバッテリーEVのユーザーは、折を見てイメージトレーニングしておいたほうが慌てずに済むかもしれない。
個人的には、万が一の可能性があるときのために、車内に保存が効く食べ物を持ち込んでおいた方がいいかも、などとも思ってみたりする。