DSのオシャレなクロスオーバーSUV、DS3クロスバックのBEV(バッテリー電気自動車)が「Eテンス」。Motor Magazine編集部に貸与されている長期レポート車を、取材の足として借りてみることにした。

使用状況さえ問題なければファーストカーにもなり得るが・・・

画像: 最高出力100kW(136ps)、最大トルク260Nmを発生する電気モーターで前輪を駆動。公表値の最高速度は150km/h、0→100km/h加速は8.7秒。

最高出力100kW(136ps)、最大トルク260Nmを発生する電気モーターで前輪を駆動。公表値の最高速度は150km/h、0→100km/h加速は8.7秒。

ICE版より300kgほど重くなったことを考慮したのか、足まわりはけっこう固められている。とはいえ、不整路面で突き上げられて不快というようなことはない。高速道路でのクルージングはBEVらしく静かで快適だ。

DS3クロスバック Eテンスの日本仕様は、一充電の走行可能距離(JC08モード)は398km。コンセント型普通充電(200V/3kW/15A)なら約18時間で満充電、約4時間弱で50kmの走行が可能。ウオールボックス型普通充電(200V/6kW)なら約9時間で満充電、約2時間弱で50kmの走行が可能。急速充電はCHAdeMO規格に対応しており、50kWなら約50分で80%の充電ができる。と、広報資料には記載されている。

実際の使用状況を考えると、移動時間に余裕があり途中で充電できる機会を想定できれば小旅行も楽しめることだろう。けれど今回のような使用状況、充電する時間や場所をしっかり確保できていないで往復200km以上走るようなときは、つねに頭の片隅で充電残量を気にしなくてはならない。バッテリーを温存するために真冬でもヒーターを使わなかったり(真夏にエアコンなしは無理だろう)、エコランばかりでは楽しさは半減してしまう。

逆に言えば、自宅周辺の移動や走行距離の決まっている通勤用として使うなら、充電にまつわる不安材料は少ないはず。また充電環境を把握できていれば、バッテリー残量を気にすることなくワインディングロードでモーター走行を存分に味わうのも大きな楽しみとなりそうだ。

DS3クロスバックの「超」がつくほど個性的なスタイルが気に入って、自宅に充電設備を設けられ、行動範囲内に公共充電施設があるなどの環境さえあれば、電気自動車バージョンの「Eテンス」という選択肢は十分にアリだと思う。

ICE版のDS3クロスバックと車両価格を比較するとグレードによって約70万円〜130万円高くなるなど気になる部分はあるものの、DS3クロスバック EテンスはICE版と同様に素性のいいクルマだった。そのスタイリングとパフォーマンスが気になっている人は、まずは試乗してみてはどうだろうか。走ることのおもしろさをきっと体感できるはずだ。(文:Webモーターマガジン編集部 篠原政明/写真:村西一海、伊藤嘉啓)

画像: 足まわりはけっこう固められているが、不正路面で突き上げられるとか不快なレベルではない。

足まわりはけっこう固められているが、不正路面で突き上げられるとか不快なレベルではない。

■DS3 クロスバック Eテンス 主要諸元

●全長×全幅×全高:4120×1790×1550mm
●ホイールベース:2560mm
●車両重量:1580kg
●モーター:交流同期電動機
●最高出力:100kW(136ps)/5500rpm
●最大トルク:260Nm/300−3674rpm
●バッテリー総電力量:50kWh
●JC08モード航続距離:398km
●0→100km/h加速:8.7秒
●最高速度:150km/h
●駆動方式:FWD
●タイヤサイズ:215/55R18
●車両価格(税込):534万円

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