技術展示を通じて、ホンダ ロボティクスが目指す未来を紹介する
ホンダのロボットといえば、「ASIMO」を思い浮かべる人は多いだろう。1991年からロボットの開発を始めたホンダは、2000年にヒト型ロボット「ASIMO」を誕生させ、2011年にはその「ASIMO」に世界初の自立行動制御技術を搭載した。
2018年には残念ながらASIMOの開発は中止されている。しかしそれは、人の役に立つロボットをより早く世に送り出すために、「多彩な能力を持った1体の2足歩行ロボット」から「個別の機能を持ったさまざまなロボット」へと開発目標が変わったためだった。
ホンダがロボティクスで目指しているのは、生活者一人ひとりに寄り添い、人の可能性を拡げ、充実した暮らしを送るためのサポートができること。そうした考えに基づき「2022 国際ロボット展」では、研究開発に取り組んでいる「ホンダ アバターロボット」などのロボティクス技術の展示を通じて、ホンダ ロボティクスの目指す未来を紹介するという。
ホンダ アバターロボット(分身ロボット)
「ホンダ アバター ロボット」は、時間や空間の制約にしばられず、自己能力を拡張する分身ロボット。ASIMOをはじめとするロボティクス研究で培った「多指ハンド」を搭載しており、小さなものをつまむなどの繊細さと、固いフタを開けるなどの力強さを人間並みに両立できる手を実現している。
また、多指ハンドが一連の動作の中で物をスムーズに把持したり、細やかな力の制御で道具を操ったりできるよう、ホンダ独自の「AI サポート遠隔操縦」機能を搭載。その制御精度の進化にも、積極的に取り組んでいる。
ホンダでは、アバターロボットの2030年代実用化を視野に、2023年度中の技術実証開始を目指しており、技術実証のパートナーを求めている。