2009年、W124以来、途絶えていたメルセデス・ベンツEクラスクーペが14年ぶりに復活した。実質的にはCLKの後継車とも言える位置づけだったが、新型Eクラスセダンのコンセプトを正しく継承することで、「メルセデス伝統のクーペモデルの復活」を印象づけていた。ここでは日本上陸間もなく開催された国内試乗会の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2009年10月号より)

いかにも優雅なクーペらしい洗練された乗り味を持つ

走り出してすぐに、その乗り心地の良さに驚いた。

画像: 写真は5.5L V8エンジンを搭載するE550クーペ。「Eクラスクーペ」は、Sクラスベースの「CL」、Cクラスベースの「CLC」 (日本未導入)と並ぶ、2ドア4シータークーペのニューモデル。

写真は5.5L V8エンジンを搭載するE550クーペ。「Eクラスクーペ」は、Sクラスベースの「CL」、Cクラスベースの「CLC」 (日本未導入)と並ぶ、2ドア4シータークーペのニューモデル。

セダンと違ってクーペにはエアサスの設定はなく、E550クーペはダイナミックハンドリングパッケージを含むAMGスポーツパッケージが標準装備される。

これは、全車に標準装備される走行状況に応じてダンパー内のオイル量を変化させて減衰力を調整するアジリティコントロールサスに加え、サスペンション、アクセルレスポンス、AT制御をノーマルとスポーツに切り替えるものだが、路面の継ぎ目を伝える粗さはなく、大きな衝撃もやんわりと吸収して嫌な余韻を残さないのは見事。ノーマルモードでも速度を上げていけば、それに合わせたものとなる。

ハンドリングは敏感過ぎず、正確でどっしりとした味わいのあるもの。むしろスポーツモードでは鋭すぎるという感じさえした。

エンジンは3.5L V6と5.5L V8の2種類。3.5L V6は市街地から高速まで全域においてトルクフルで、まさにこのクルマにピッタリと感じる。ただ、5.5L V8に乗ってしまうとその迫力ある排気音としっとり感、そしてアクセルを踏み込んだ時のパワーに惚れ惚れとしてしまう。いずれも手慣れたエンジンだけに、その熟成ぶりには文句はない。

もちろん、Eクラスクーペもセダン同様、様々な最先端安全機能、運転支援システムが装備される。詳細に紹介するスペースはないが、それらもEクラスクーペにゆったりとした走り味や安心感をもたらしているのだろう。

優雅で贅沢なクルマである2ドアクーペの魅力が、Eクラスをベースとしたコンセプトとすることで見事に実現されている。(文:Motor Magazine編集部 松本雅弘/写真:堀越 剛)

メルセデス・ベンツ E350クーペ(右/左) 主要諸元

●全長×全幅×全高:4705×1785×1395mm
●ホイールベース:2760mm
●車両重量:1670kg
●エンジン:V6DOHC
●排気量:3497cc
●最高出力:200kW(272ps)/6000rpm
●最大トルク:350Nm/2400-5000rpm
●トランスミッション:7速AT
●駆動方式:FR
●10・15モード燃費:9.1km/L
●タイヤサイズ:235/45R17
●車両価格:860万円(2009年当時)

メルセデス・ベンツ E550クーペ(左) 主要諸元

●全長×全幅×全高:4715×1785×1395mm
●ホイールベース:2760mm
●車両重量:1730kg
●エンジン:V8DOHC
●排気量:5461cc
●最高出力:285kW(387ps)/6000rpm
●最大トルク:530Nm/2800-4800rpm
●トランスミッション:7速AT
●駆動方式:FR
●10・15モード燃費:7.7km/L
●タイヤサイズ:前235/40R18、後255/35R18
●車両価格:1095万円(2009年当時)

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