2022年5月20日、F1第6戦スペインGPがバルセロナ郊外にあるカタロニア・サーキットで開幕する。各チーム、続々とアップデートを投入、知り尽くしたサーキットでどんな戦いが繰り広げられるか。その見どころをチェックしてみよう。

オーバーテイクは難しく、予選が重要となる

開幕5戦が終了し、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が3勝、シャルル・ルクレール(フェラーリ)が2勝で迎える第6戦スペインGP。フェルスタッペンが3勝しているものの2回リタイアしているため、ドライバーズランキングで1位のルクレールに19点差をつけられての2位となっている。

ここまでレッドブル対フェラーリの2強の争いとなっているが、出遅れていたメルセデスもこのところ復調の兆しを見せており(第5戦で5位・6位)、シーズン中盤に向けてどこまで2強に迫ることができるかにも注目が集まっている。

2022年F1ドライバーズランキング(第5戦終了時)

1位 C.ルクレール(フェラーリ)104
2位 M.フェルスタッペン(レッドブル)85
3位 S.ペレス(レッドブル)66
4位 G.ラッセル(メルセデス)59
5位 C.サインツ(フェラーリ)53
6位 L.ハミルトン(メルセデス)36

2022年コンストラクターズランキング(第5戦終了時)

1位 フェラーリ 157
2位 レッドブル 151
3位 メルセデス 95
4位 マクラーレン・メルセデス 46
5位 アルファロメオ・フェラーリ 31
6位 アルピーヌ・ルノー 26
7位 アルファタウリ・レッドブル 16

では、スペインGPでの戦いはどうなるのか。ポイントは開幕5戦を終えて欧州ラウンドの本格的な始まりとともに各チームがアップデートを施してくること。そしてもうひとつ、プレシーズンテストが行われているため各チームともこのサーキットについて豊富なデータを持っていることが挙げられる。それゆえ、このスペインGPでは例年、そこまで出遅れていたチームの盛り返しを見られることが多く、「もうひとつの開幕戦」とも呼ばれている。

スペインGPの舞台となるカタロニア・サーキット(正式名称はシルクィート・デ・バルセロナ・カタロニア=Circuit de Barcelona-Catalunya)は、バルセロナ郊外にあるグランプリコース。長いストレートと高速・中速・低速コーナーが複雑に組み合わされ、しかもアップダウンもあってマシンの総合力を問われるテクニカルコースとなっている。

また、最高速は340km/hに達することからエアロダイナミクスを重要視される一方で、高速コーナーが多いこともあってタイヤにも厳しく、「このコースで速いマシンはどのサーキットでも速い」と言われる。

このサーキットは海岸の近くにあるため風が強く吹き込みやすく、しばしばその不安定な風がドライバーを悩ませるのも特徴。フリー走行で好調な走りをみせていても、予選で風向きが変わればマシンバランスをも変えてしまい、調子を崩す可能性もある。

しかもコース幅が狭く、空力特性もシビアなためレース中のオーバーテイクは難しく、予選順位と決勝レース序盤の攻防がレースの勝敗を分ける大きなポイントとなる。

画像: スペインGPが行われるカタロニア・サーキットのコースレイアウト。スタートラインから下り坂の1コーナーまでの距離が690mと長く、まずはスタートダッシュが重要となる。しかしその後の第3コーナーや第9コーナーなど、強烈なGフォースを伴う超高速コーナーが続く一方で、セクター3は一転テクニカルな低速セクションとなる。

スペインGPが行われるカタロニア・サーキットのコースレイアウト。スタートラインから下り坂の1コーナーまでの距離が690mと長く、まずはスタートダッシュが重要となる。しかしその後の第3コーナーや第9コーナーなど、強烈なGフォースを伴う超高速コーナーが続く一方で、セクター3は一転テクニカルな低速セクションとなる。

画像: カタロニア・サーキットはよく使われているコースで、週末の間での路面状況の大幅な進化はないと予想される。晴れるとかなり気温が上がりそうだ。

カタロニア・サーキットはよく使われているコースで、週末の間での路面状況の大幅な進化はないと予想される。晴れるとかなり気温が上がりそうだ。

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