2022年7月にフルモデルチェンジされたダイハツ ムーヴキャンバスは、従来型のイメージを踏襲した「ストライプス(タイトル写真右)」と、新たなユーザー層に向けた「セオリー(同左)」というふたつの個性で展開する。その背景を、ダイハツ工業 営業CS本部 国内商品企画部 副主任の李 晃潤氏に聞いてみた。

オトーサンも乗れる「キャンバス」を!

2022年上期(1〜6月)の新車販売台数ランキングでは、相変わらずホンダ N-BOXが10万3948台で1位を堅守したが、ダイハツ ムーヴは4万2498台で10位。軽自動車だけなら、スペーシア、タントに次いで4位となる。ただし車名登録の関係で、この数値はムーヴとムーヴキャンバス(以下、キャンバス)を合わせたもの。

ムーヴとキャンバスの比率は関係者によると「だいたい4:6くらい」ということなので、キャンバスだけではおよそ1万4000台というところか。モデル末期としては、なかなかの数値といえるだろう。

画像: ストライプス Gターボ。ボディカラーはストライプスの訴求色である、シャイニングホワイトパール×レイクブルーメタリック。

ストライプス Gターボ。ボディカラーはストライプスの訴求色である、シャイニングホワイトパール×レイクブルーメタリック。

さて、2016年に登場した従来型の初代キャンバスはトールワゴンにスライドドアを採用し、独特の可愛らしいスタイルで若い女性を中心に人気を集め、2022年7月現在で累計販売台数は38万台を超えた。2代目の開発にあたっては、当然のことながらさまざまなデザインスケッチが提案されたが、「結果的に」キープコンセプトになったという。

「スマイル顔、ロングキャビン、2トーンの3要素は外すことはできませんでした」(李氏)。そのため、スタイリングは従来型を大きく崩すことはなく、わずかに角を落として丸みを持たせた程度の変更となった。だが、開発の後半から2つの個性による「2本立て」という考えが浮かび上がった。ターゲット層を拡大するには、家族の誰もが運転できるような上質で落ち着いたモデルを、というアイディアから「セオリー」が生まれた。

これなら、オトーサンも気恥ずかしさを感じることなくキャンバスに乗れるというわけだ。

画像: セオリー Gターボ。ボディカラーはセオリーの訴求色である、レーザーブルークリスタルシャイン。

セオリー Gターボ。ボディカラーはセオリーの訴求色である、レーザーブルークリスタルシャイン。

従来型を踏襲した「ストライプス」のボディカラーは2トーンのみとし、「セオリー」はシックなモノトーンにメッキの加飾を追加している。じつは、外観上の違いはそれだけで、ボディパネルやランプ類などはまったく同じ。それでも、2台を並べて比べてみても顔つきはかなり違った感じがする。この差別化は、なかなか見事だ。

インテリアでは、セオリーには本革巻きのステアリングホイールやシフトノブがおごられている(Gのみ)が、ストライプス/セオリーとも同じグレードでは同一価格とされている。発表直後のため受注状況はまだ発表されていないが、ダイハツとしてはストライプスとセオリーの比率は、できれば半々くらいを目指しているという。

また、キャンバスの世界観を広げたいユーザーのために「アナザースタイルパッケージ」と呼ばれる内外装のドレスアップ コンプリートが3種類提案されている。ただしこれはメーカー&ディーラーオプションの組み合わせなので、購入時に選ぶ必要がある。

画像: アナザースタイルパッケージ。左から、リラックススタイル、エレガントスタイル、ビタースタイル。

アナザースタイルパッケージ。左から、リラックススタイル、エレガントスタイル、ビタースタイル。

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