日産の電気自動車(BEV)ラインナップの中ではアリア・リーフに次ぐ末弟であり、軽自動車規格で登場した「サクラ」に公道で初試乗。補助金や助成金の制度利用によって脚光を浴びているが、試乗してみればクルマ本来の使い勝手や上質さなどの性能の高さを体感できるはずだ。

こんな音が聞こえてくるの?と思うほどの静粛性

そしてもうひとつ、走行中の静粛性能は相当に高いということ。エンジン音のしない電気自動車は、タイヤ・ロードノイズが相対的に大きく感じられるようになり、「EVってもっと静かなんだと思ってた」という評価もちらほら聞いたことがある。しかし、サクラにこの評価は当てはまらないだろう。

タイヤを伝って車内に入ってくノイズをシャットアウトさせるため、ボディ後部の遮音性能向上を徹底的に行われたこと、そしてモーターマウントにペンデュラム式を採用することで振動とノイズを低減させているのだ。60km/h以内で試乗した範囲では至って静かなもので、マスクをつけて会話していても聞き取れないような状況にはならない。

その反面と言うべきなのか、極低速域で車外の歩行者に向けて発する「車両接近警報装置」の音が耳に入ってくる。音量そのものは大きくないので気になるほどではないのだが、「いままで車内で聞いたことがない、こんな音が聞こえるほど静かなのか」と少し感動すらしたくらいだ。

画像: 試乗車はアッパーグレードの「G」。シートには合成皮革とトリコットを組み合わせた「プレミアム(メーカーOP)」を装着していた。

試乗車はアッパーグレードの「G」。シートには合成皮革とトリコットを組み合わせた「プレミアム(メーカーOP)」を装着していた。

もしも次回試乗する機会があったなら、Gグレードに標準装備(Xグレードにオプション設定)されている先進運転支援システム「プロパイロット」の快適性や、実際の航続可能距離、高速走行時の静粛性、ワインディングロードでの走行性能などなど、知りたい性能を挙げはじめたらキリがない。もっともっと乗ってみたい、試してみたいことが山ほどある、そんな魅力がサクラにはある。(写真:井上雅行)

日産 サクラ G 主要諸元

●全長×全幅×全高:3395×1475×1655mm
●ホイールベース:2495mm
●車両重量:1080kg
●モーター:交流同期電動機
●最高出力:47kW/2302-10455rpm
●最大トルク:195Nm/0-2302rpm
●バッテリー総電力量:20kWh
●WLTCモード航続距離:180km
●駆動方式:FWD
●タイヤサイズ:155/65R14
(試乗車にはオプションの165/55R15を装着)
●車両価格(税込):294万0300円

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