クルマは長く乗れば乗るほど見えてくるものがある。これまでMotor Magazine誌で掲載した長期レポート車ボルボ XC60 B5 AWD インスクリプションを紹介していこう。走行距離も順調に1500kmを超え、燃費もいいデータとなった。エンジンやそのほかの機関は、現在、絶好調と言える状態であるが、残念ながら長期テストは今回が最終回となる。(Motor Magazine 2022年7月号より)

6カ月で総走行距離約1万1000km

48Vマイルドハイブリッドシステムを搭載し、商品力が向上したXC60 B5の6カ月にわたる長期テストは、今回が最終回となった。そこで、その間のことをまとめてみたい。

総走行距離は、1万1001km。あと110km乗ればゾロ目だった・・・というのは余談だが、その間に使用した燃料(プレミアムガソリン)は1062.8Lだった。そして6カ月間の平均燃費は、10.4km/Lとなった。WLTCモードのカタログ値が12.1km/Lなのでそれほど乖離していない数値と言えるのではないだろうか。

画像: フロントシートに装備されるマッサージ機能(なんと5種類のパターン有り)もこのクルマのお勧めポイントだ。

フロントシートに装備されるマッサージ機能(なんと5種類のパターン有り)もこのクルマのお勧めポイントだ。

ボルボ車を長期間にわたりテストしていて、いつも感じるのはオドメーターが8000kmを超えたあたりからの変化ぶりだ。それはエンジンをはじめ、クルマ全体から感じられるのだ。

2L直4ターボエンジンは、実に軽快に、そしてストレスなく回り、まるで出力やトルクがひとまわりぐらいアップしたような感覚になる。さらにフットワークもより軽く俊敏になり、サスペンションをはじめ、足まわりのあらゆる機関が良く動いていることがよくわかるようになるのである。それはクルマとの対話が濃厚になり、一体感がより高まることで感じられる。長期テスト車も、もちろん同様で今が「絶好調!」と言っていい状態である。

ところでこの改良版XC60は、Googleのアプリ/サービスが使えることも特筆ポイントなのだが、実は、テスト開始当初は、まだそれに対応していなかった。しかしテスト期間中にクルマが自動でアップデートして対応、現在はGoogleアシスタントを使うことができるようになっている。それはまさに、「ある日突然の出来事」であった。この話は、以前に報告しているので割愛するが、そうした先進性も含め、XC60の魅力はとても多いと言っていいだろう。

さて、今回のXC60 B5 AWD インスクリプションの代わりに導入するのは、XC60 リチャージ プラグインハイブリッド T6 AWD インスクリプションである。バッテリー容量を拡大されたことで一充電あたりのEV走行距離が長くなったPHEVである。次回からテストを開始するこのモデルのレポートもお楽しみに。

画像: いつ見ても美しいオレフォス社製のクリスタルATセレクター。

いつ見ても美しいオレフォス社製のクリスタルATセレクター。

■第6回/2022年4月22日~5月19日(6カ月目)のデータ
・オドメーター:1万2381km
・走行距離:1557km
・給油量:131.2L
・実燃費:11.9km/L

ボルボ XC60 B5 AWD インスクリプション 主要諸元

●全長×全幅×全高:4710×1900×1660mm
●ホイールベース:2865mm
●車両重量:1870kg
●エンジン:直4 DOHC
●総排気量:1968cc
●最高出力:184kW(250ps)/5400-5700rpm
●最大トルク:350Nm(35.7kgm)/1800-4800rpm
●モーター最高出力:10kW/3000rpm
●モーター最大トルク:40Nm/2250rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・71L
●WLTCモード燃費:12.1km/L
●タイヤサイズ:235/55R19
●車両価格(税込):749万円(発売時)

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