ユニークなスタイルでID.シリーズ最強スペックを実現
フォルクスワーゲンID.シリーズを主役とする国際イベント「ID.Treffen(アイディ・トレッフェン)」が、スイス ティチーノ州ロカルノで開催された。英語で言うところの「ID.Meet」である。
欧州全土のID.愛好家たちが、マッジョーレ湖の海岸に集まって電動モビリティの素晴らしさを共有するというこのイベントはたとえるなら、オーストリア ヴェルタ―ゼー湖で開催されるGTIミーティングのBEV版、ということだ。そこでお披露目されたのが、この冒険心溢れるスタイルをまとった1台だった。
「フォルクスワーゲンID.エクストリーム」というネーミングは、いわゆるSUVを超えたアクティビティとしての楽しさやチャレンジスピリットを感じさせる。なるほど確かに華やかなカラーリングも含めて、見ているだけでもワクワクさせてくれる新種だ。
ファンからのフィードバック次第では、正式に市販される可能性も
ベースとなっているのは、ID.シリーズ初の4WDであり随一のスポーツ性能を誇るID.4 GTX。だが、リアアクスルに配置された高性能ドライブユニットと巧みな統合制御があいまって、システムパワーは285kW(388ps)まで引き上げられている。およそ3割増しも、力持ちなのだ。
フォルクスワーゲンが「オフロードアドベンチャー」と呼ぶルックスは、フェンダーの盛り上がりや18インチホイール、クラッシュメンバーが追加されたフロントバンパーに加え、3Dプリンティングによって成形された幅50mmのリアウイングによって完成されている。
ID.シリーズを核にフォルクスワーゲンのMEB(モジュラーエレクトリックトリフィケーションマトリックス)を統括するAndreasReckewerth氏は、ID.エクストリームがID.の愛好家たちからどのように評価されるか、に期待しているという。フィードバック次第で、プロジェクトの今後の進め方を判断するそうだ。
残念ながら日本ではその「声」を聴くことはできない。けれど願わくば、ポジティブな声がきっかけとなって、近い将来、「正式市販版」が日本にも上陸することを期待したい。