ルクレールとの一騎打ちを制して、ペレスが今季2勝目
3年ぶり開催のシンガポールGPは、ヘビーウェットのコンディションでスタートが1時間遅れ、全車インターミディエイトでのスタートなったレースも2度のセーフティカーが出るなどの混乱で、予定の61周を消化できずに2時間経過時点が最終ラップとなる展開となった。
スタートから続いたペレスとルクレールの優勝争いは、抜きにくいコースとタイヤデグラデーションの差でペレスに軍配が上がった。
ポールポジションのルクレールがスタートからターン1までの加速でホイールスピンを起こしてわずかに失速。そのミスを逃さずに首位を奪ったペレスは、そこからもフルプッシュでストリートコースを走り抜け、つかず離れずのペースで追走してくるルクレールを寄せ付けない。
終盤のセーフティカーで各車はドライタイヤ(ミディアム)にスイッチ、そこからはややフェラーリがレッドブルとの差を詰める展開となったが、ペレスはルクレールを冷静にディフェンスし、最後はタイヤがタレ始めたルクレールを振り切った。
第7戦モナコに続く今季2勝目となったペレスは「スタートから攻め続けた。自分自身のベストの勝利だと思う。最後の3周はすごく緊張したけど、自分の全てを出し切ったよ」と快走に顔をほころばせた。
フェルスタッッペンは苦戦、王座決定は鈴鹿の日本GPに持ち越し
燃料不足で予選Q3の最終アタックを諦め、8番グリッドからのスタートとなったマックス・フェルスタッペンは抜きにくいストリートサーキットで出入りの激しいレースとなった。
まずスタートで失敗し12番手まで後退。そこからの追い上げもまずはセバスチャン・ヴェッテル(アストンマーティン)に、続いてフェルナンド・アロンソに阻まれて思うように浮上できず。それでも5番手まで上がって迎えた終盤には、セーフティカー明けに先行するランド・ノリス(マクラーレン)を抜こうとしてコースアウト。痛めたタイヤを交換して追い上げたものの7位まで挽回するのが精一杯だった。
展開次第ではここで2年連続のタイトルを決める可能性もあったが、「決着」は日本GP以降に持ち越されることになった。
次戦第18戦日本GPは10月7日に三重県の鈴鹿サーキットで開幕、10月9日に決勝が行われる。
■2022年 F1第17戦シンガポールGP 決勝 結果
1位 11 S.ペレス(レッドブル)59周
2位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+2.595s
3位 55 C.サインツ(フェラーリ)+10.305s
4位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)+21.133s
5位 3 D.リカルド(マクラーレン・メルセデス)+53.282s
6位18 L.ストロール(アストンマーティン・メルセデス)+56.330s
7位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル)+58.825s
8位5 S.ヴェッテル(アストンマーティン・メルセデス)+60.032s
9位 44 L.ハミルトン(メルセデス)+61.515s
10位 10 P.ガスリー(アルファタウリ・レッドブル)+69.576s
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リタイア 22 角田裕毅(アルファタウリ・レッドブル )
ファステストラップ: 63 G.ラッセル(メルセデス)1:46.458
■2022年 F1ドライバーズランキング(第17戦終了時)
1位 M.フェルスタッペン(レッドブル)341
2位 C.ルクレール(フェラーリ)237
3位 S.ペレス(レッドブル)235
4位 G.ラッセル(メルセデス)203
5位 C.サインツ(フェラーリ)202
6位 L.ハミルトン(メルセデス)170
■2022年 F1コンストラクターズランキング(第17戦終了時)
1位 レッドブル 576
2位 フェラーリ 439
3位 メルセデス 37
4位 マクラーレン・メルセデス 129
5位 アルピーヌ・ルノー125