中国を、いや世界を代表する電気自動車メーカーであるBYDが、いよいよ日本にやって来る。パイロットモデルとして導入されたSUVの「ATTO 3(アットスリー)」に試乗することができたので、その印象を紹介しておこう。

往復300km以上のドライブでも充電せずにこなす

画像: ヘッドレスト一体型のスポーティなシートは電動アジャストでヒーターも内蔵。グラスルーフも備わる。

ヘッドレスト一体型のスポーティなシートは電動アジャストでヒーターも内蔵。グラスルーフも備わる。

今回、借り出し時に表示されたバッテリー残量は96%、走行可能距離は462km。横浜から箱根を往復して約180kmを走行し、返却時のバッテリー残量は43%、走行可能距離は204kmと表示された。取材日は小雨のパラつく天気で、エアコンは入れっぱなし。ドライブモードはエコノミーをメインとしながらも、いろいろと試しながら乗っていた。乗員は、ほとんど一人。

EVの実質走行可能距離はWLTCモードの約7割と言われているから、今回の試乗もほぼそれくらいのデータだった。つまり、ATTO 3はフル充電されていれば、340kmくらいのドライブは充電を必要とせずにこなしてくれる。休日のドライブなどを考えると、やはりこれくらいの航続距離はありがたい。日本仕様ではCHAdeMOの急速充電にも対応するから、より長距離のドライブも安心して楽しむことができるだろう。

BYD Auto Japan では、このATTO 3を皮切りに、コンパクトカーの「DOLPHIN(ドルフィン)」、ハイエンドセダンの「SEAL(シール)」を2023年中に導入する予定だ。ATTO 3の車両価格も2022年11月には発表される。

ATTO 3の出来の良さと性能を考えると、車両価格次第では日本でもヒットする可能性は高い。日本車でも輸入車でも、ライバルとなるEVに与える影響も大きいだろう。いずれにしても、BYDの参入で、2023年は日本のEV市場の大きな転換期になることは間違いなさそうだ。(写真:井上雅行)

画像: 抑揚のあるボディサイドや、Cピラーのガーニッシュが特徴的。リアゲートには社名をもじった「BUILD YOUR DREAMS」のロゴが入る。

抑揚のあるボディサイドや、Cピラーのガーニッシュが特徴的。リアゲートには社名をもじった「BUILD YOUR DREAMS」のロゴが入る。

■BYD ATTO 3 主要諸元(オーストラリア仕様)

●全長×全幅×全高:4455×1875×1615mm
●ホイールベース:2720mm
●車両重量:1750kg
●モーター:交流同期電動機
●最高出力:150kW
●最大トルク:310Nm
●バッテリー総電力量:58.56kWh
●WLTCモード航続距離:485km
●駆動方式:FWD
●タイヤサイズ:235/50R18
●車両価格(税込):未定

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