「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、ボルボ V70だ。

DRIVeかT5かは、けっこう悩ましい選択だ

画像: ついにV70にも採用されたダウンサイジングターボは、180ps/240Nmのスペックでも十分な走りを見せる。

ついにV70にも採用されたダウンサイジングターボは、180ps/240Nmのスペックでも十分な走りを見せる。

最近(編集部註:2011年当時)のダウンサイジングターボエンジンらしく、加速時にターボラグなどは感じさせない。低速域から5500rpmくらいまで十分にパワフルだ。組み合わされる6速DCT(デュアルクラッチ トランスミッション)のギアトロニックとも相性がいい。マニュアルモードもあるが、このクルマの性格を考えればDレンジに入れっぱなしでも不満はないだろう。

続いてT5に乗り換える。正直に言ってしまえば、市街地走行レベルでは60psと80Nmのパワー差は感じられない。それほどDRIVeの出来が良いということだろうか。それでも、追い越し加速などで高回転域を多めに使うハイウエイ走行のような状況では、その差が感じられそうだったが。

装備変更点に話を戻すと、デザインが一新されたセンタースタックやダッシュは、視線移動が少なくモニターも見やすい。また、「ボルボ センサス」は他の輸入車の同じようなシステムより操作が簡単で、ステアリングホイールから手を離さずに済むのがいい。自動ブレーキシステムの「シティセーフティ」も有効で、オプションで対人用のヒューマンセーフティや全車速追従式クルーズコントロールも選べる。

さて、DRIVeとT5の価格差は50万円。装備の差をオプションで補うと、さらに価格差は少なくなる。でもDRIVeはエコカー減税対象車だし・・・と、この2台のV70でどちらを選ぶかは、けっこう難しい選択かもしれない。

画像: 2Lの直噴ターボを搭載するT5。さらに上には、3Lの直6ターボと4WDを組み合わせた「T6 AWD(699万円)」も設定される。

2Lの直噴ターボを搭載するT5。さらに上には、3Lの直6ターボと4WDを組み合わせた「T6 AWD(699万円)」も設定される。

■ボルボ V70 DRIVe 主要諸元

●全長×全幅×全高:4825×1890×1545mm
●ホイールベース:2815mm
●車両重量:1660kg
●エンジン:直4 DOHCターボ
●総排気量:1595cc
●最高出力:132kW(180ps)/5700rpm
●最大トルク:240Nm(24.5kgm)/1600-5000rpm
●トランスミッション:6速DCT
●駆動方式:横置きFF
●燃料・タンク容量:プレミアム・70L
●JC08モード燃費:12.4km/L
●タイヤサイズ:205/60R16
●当時の車両価格(税込):449万円

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