「A face to remember」・・・覚えておくべきはこのサメ顔
グリル開口部をやや小さくする一方で、バンパーサイドから大胆なライティングシグネチャーへの連続性を持たせることで、フロントマスクもまたきわめて立体的なアーキテクチャを実現している。
その顔立ちはさながら、ひたすら前に進むことで生命を保つサメのような・・・と、デザインチーム。彼らは「The HAMMERHEAD face(ハンマーヘッドフェイス)」と呼んでいるが、ある意味、とことん前向きで我が道を進んで行くところもまた、C-HRならではのDNAと言ってもいいかもしれない。
ボディカラーは「トリコロール」。メタルシルバーをベースに、リサイクルカーボンブラックを組み合わせ、さらにアクセントとして「sulphur(サルファー:硫黄の結晶)」と名付けられた独特のイエローを配している。
新たに「デュアルDNAプラグインハイブリッド」を採用
新型C-HRプロローグではデザインとともに、パワートレーンについても一部情報が発表された。効率的なシリーズパラレルハイブリッドシステムの採用はもちろんだが、もうひとつ「デュアルDNAプラグインハイブリッド」が設定されるという。
日本では聞きなれない技術名だけれど、つまりは日常ユースでのエコ力に優れたピュアEVと、ロングドライブにも対応できるハイブリッドのDNAを「いいとこどり」した表現のようだ。欧州におけるトヨタのマルチテクノロジー戦略を代表する、わかりやすいニックネームと言えるかもしれない。
電動化が進みさまざまな個性を持った次世代モデルたちが誕生している中にあっても、新しいC-HRのデザインコンセプト「プロローグ」はひときわ艶やかな存在感を漂わせている。まずは「カッコから」好きになってもらえるあたりはまさに、初代からしっかり受け継がれたC-HRならではのDNAにほかならない。
そして、この強烈な個性は、先だってかの地で発表された新型プリウスなどとともに、欧州市場でのハイブリッドカーの立ち位置を変革する可能性を秘めている。トヨタC-HRプロローグはまさに、劇的な「プロローグ」として後々まで語り継がれる存在になるのかもしれないのだ。