PHEVやBEVのラインナップを多く揃えた電動化のパイオニアであるポルシェが、次世代の電動パフォーマンスを見せるワークショップ「NEXT LEVEL E-PERFORMANCE」を開催した。次期型マカンが採用するPPEプラットフォームなど、ポルシェの「本気」と「熱気」が伝わるメニューを満期っした。(Motor Magazine2023年1月号より)
日本と欧州の急速充電やインフラの違いが大きすぎる
このワークショップの最後には、2022年11月に10万台目がツッフェンハウゼン工場から出荷され、23年モデルのディスプレイなどがよりカラフルになり、ソフトウェアのアップデートはオンラインでできるように改良された最新版タイカンの試乗もできた。ちなみにクロスツーリスモは荷室容量も増えているという。
![画像: 日本未導入モデルも含めタイカンの全ラインナップが揃えられ、テストドライブができた。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2022/12/10/eb1ec97e26694a30729a2114a46aa6969e4f269f.jpg)
日本未導入モデルも含めタイカンの全ラインナップが揃えられ、テストドライブができた。
19年デビューのタイカンは、その後3ボディ14ラインナップまで拡大、試乗用に揃えられたのは日本未導入のスポーツツーリスモを含む全ラインナップである。その中で今回、試乗に選んだのはタイカン4Sクロスツーリスモだ。
バッテリー残量92%、走行可能距離336kmでスタートした試乗は、一般道、高速道路、ワインディングロード、オフロードを含め71.3km走り、熟成度などを確認した。試乗終了後は、充電残量73%、走行可能距離255kmと実走行距離との差異も少なかった。
試乗したタイカンの熟成ぶりとともに驚いたのは、このPECフランチャコルタには300kWの急速充電があり、欧州では最大で350kWもあるという。振り返れば、日本の急速充電は最高150kW。いまだに50kWが主流で場所によっては20kWとか30kWがあるようでは、航続距離が長く、大きなリチウムイオンバッテリーを積んだBEVの充電には不便だ。
日本も早急に大容量急速充電のインフラを整備してほしいものである。 (文:Motor Magazine編集部 千葉知充/写真:ポルシェジャパン)