2023年1月19-22日、WRC世界ラリー選手権開幕戦ラリー・モンテカルロがモナコを起点に開催され、トヨタのセバスチャン・オジェが優勝、2位にトヨタのカッレ・ロバンペラ、3位にはヒョンデのティエリー・ヌーヴィルが入った。勝田貴元(トヨタ)は6位でフィニッシュしている。
オジェがモンテカルロ最多勝記録を更新
2022年のモンテカルロでは土壇場のパンクで優勝を逸したオジェが、SS1から一度も首位を譲らない完勝で、ラリー・モンテカルロの最多勝利記録となる9勝目をマークした。
アルプスの麓町ギャップを離れて昨年からモナコを起点とすることになったラリーモンテカルロは、今年はさらにルートのコンパクト化が図られたこともあり、ごく一部を除いて完全なドライコンディションでの戦いとなった。
今シーズンも限定的な参戦となるオジェは、ラリーのオープニングとなる木曜のナイトステージで連続ベストを刻んで優勝争いの主導権を握ると、金曜午前はハイブリッドブーストが効かないトラブルに見舞われながらも3ステージすべてでベストタイムをマーク。ライバルたちがペースが上がらず、唯一食らいついていたチームメイトのエルフィン・エバンスがパンクで後退したこともあって、タイム差のつきにくいドライターマックのラリーで30秒以上のアドバンテージを確保した。
そこからはライバルとの差を鑑みながら、パンクだけを避ける慎重な走りに徹し、土曜日以降はやはりチームメイトのロバンペラに差を詰められたものの、これも想定内だった。
完全にラリーをコントロールしたままフィニッシュしたオジェは「9回の勝利の中でも今回は一番の完璧な勝利だった。昨年悔しい思いをしていただけに嬉しい」と喜びを爆発させた。