悪路走破性にもこだわってリアルタイムAWDをバージョンアップ
北米のラインナップに設定される4つのトリムレベルのうち、「スポーツ」と「スポーツツーリング」が、第4世代の2L 直噴4気筒エンジンに2モーターハイブリッドシステムを組み合わせたパワートレーンを搭載する。システム総合出力は204hpに達し、335Nmのシステム最大トルクはCR-V史上最強のスペックを誇る。最高速度は180km/hを超えているという。
数値的なものだけでなく、フィーリングにもスポーティ感を追求。アクセルペダルの踏み具合からドライバーの望みの加速を感知し、エンジンの最低回転数と最高回転数を瞬時に決めて疑似的なギア比を決定する「リニアシフトコントロール」を採用する。常に最適なクロス気味のレシオになるので、リニアに感じられ、官能的な加速フィーリングを演出してくれるのだ。
オフロード性能も磨かれた。CR-Vとしては初めて、ヒルディセントコントロールを備えている。またインテリジェントコントロールシステムを備えた最新のリアルタイムAWDは、雪や泥などの滑りやすい状況でより緻密なトラクション制御を実現。スポーツツーリングでは標準装備となるこのシステムは、最大50%のエンジントルクを後輪に配分することができる。
アグレッシブな前後フェイシアやグロスブラックのアクセントで力強さを強調するグリルメッシュなど、スポーツ系の存在感は圧倒的に大胆なもの。スポーツツーリングではプラチナカラーのロアバンパーやグロスブラックのリアスポイラーアレンジによって、差別化が図られている。標準仕様よりも1インチ大径となる19インチスプリット5スポークアロイ(ブラック)も、スポーツツーリングの専用装備だ。
日本市場では、後継車であるZR-Vが好調なセールスを記録している。すぐさま「復活してほしい!」などとは軽々に言えない。けれど、日本のファンにとっても少しときめく素敵な話題ではないだろうか。
そういえばやはり、日本のホンダ・ラインナップから姿を消してしまったオデッセイ(ただし日本のそれとはサイズ感もデザインも異なる)も、2022年はかの地で前年比倍以上を売りまくったと聞く。いつの日か国内でも再会できることを願ってやまないのが、正直なところ。とりあえずは「お休み中」扱いにしておいて、北米での活躍ぶりにささやかなエールを送ることにしよう。