日本でのブランドイメージをさらに高めるID.モデル
千葉 今月号(2023年3月号)の表紙はBEVのID.4と高性能なゴルフRです。
アンドレア・カルカーニ氏(以下カルカーニ) それはまさに我々の2本柱戦略に合致しています。フォルクスワーゲンの製品ポートフォリオは広範囲にわたりますが、ID.4の導入でゼロエミッションカーに乗りたいというお客様への訴求チャンスだと考えています。
千葉 就任してから最初にされたのはどのようなことでしょうか。
カルカーニ まず日本市場にID.モデルのポテンシャルがあるのかを理解することでした。最初に2本柱の戦略と言いましたが、1本目はこれまで成功してきた内燃モデル、2本目が将来を見据えたID.モデルです。今回のID.4を皮切りに他のID.モデルも導入したいと考えています。
千葉 ある、という判断でしたか。
カルカーニ もちろんです。ID.モデルは日本でのフォルクスワーゲンブランドをさらに高みに持ち上げると信じています。今後は台数を押し上げることにも役に立ってくれると思いますが、他にもフォルクスワーゲンの新時代の幕開けを伝える役割もあります。
ID.モデルは、乗ると100%フォルクスワーゲンで信頼性や安全性の高さ、そして運転して楽しいというDNAをしっかりと受け継いでいると同時に「DNA」をしっかりと受け継いでいると同時に「Way to Zero」戦略をお客様に伝える役割も果たしています。グローバルでフォルクスワーゲンは、CO2排出量を減らすとコミットしています。
千葉 ID.4は23年フルイヤーですね。供給体制も順調ですか。
カルカーニ ID.4は期待どおりの生産台数を確保しています。内燃モデルは23年の第2四半期以降生産が回復して安定します。
千葉 ID.4は世界中で人気ですが、日本販売分が確保できたのは期待の表れですか。
カルカーニ そのとおりです。BEVを買われるお客様は、まず最初に購入の動機になるのが電気自動車であることです。それで実際にどのようなBEVがあるかを探しますが、その時に大切なのが、いつクルマが納車できるかとなりますのでID.4はBEVを考えている人に興味深いと自負しています。できるだけ多く販売できることを期待しています。
千葉 ターゲットとなるのは。
カルカーニ 国産ブランドからたくさんお客様が来られると期待し*1ています。それはID.4にUSP(強味)がたくさんあることの他に価格設定が国産同等モデルとそれほどかけ離れていません。信頼性も高く、安全性も高い、乗って楽しい100%フォルクスワーゲン、そして環境にやさしいクルマであることを合わせるととても魅力的な商品だと考えています。