2023年2月23日(英国現地時間)、ベントレーはW型12気筒ガソリンエンジンの生産を2024年4月に終了すると発表した。生産終了までには、10万台以上のW12エンジンが生産されたことになる予定だ。

もはや大排気量マルチシリンダーエンジンは風前の灯火か?

画像: 熟練工によって組み上げられる、W型12気筒エンジン。

熟練工によって組み上げられる、W型12気筒エンジン。

ベントレーは、クルーにあるカーボンニュートラルなベントレーの工場でW12エンジンを一つ一つ手作業で組み立て、テストしている22人の熟練工全員を再教育し、再配置する予定だ。また、W12エンジンの生産施設は、プラグインハイブリッドモデルに使用される他のベントレーエンジンのための拡張ラインに移行する予定だ。

2003年に6.0LツインターボのW12エンジンが初めて導入されて以来、クルーのエンジニアリング チームは、パワー、トルク、排気ガス、洗練性の面でエンジンの性能を継続的に向上させてきた。この20年間で、出力は37%、トルクは54%向上しながら、排気ガスは25%削減された。当初は、制御システムの進化と最適化、オイルや冷却設計の改善、ターボチャージャー技術、より効果的な噴射・燃焼プロセスによってこれらを実現した。

だが2015年のベンテイガの発売にあたり、W12は完全に再設計され、気筒休止、直噴およびポート噴射、ツインスクロールターボを特徴とするエンジンとなり、現在もこのバージョンが生産されている。

W12エンジンは、職人の手によって6.5時間かけて組み立てられ、その後、3台の専門診断機によって1時間以上にわたる高度なテストが行われる。毎週、1台のエンジンが長時間のテストサイクルで運転され、検査のために完全に分解される。

そんな「職人技術の塊」のようなW12エンジンも、カーボンニュートラルや電動化の波に押され、退陣を余儀なくされる。もはや、大排気量のマルチシリンダーエンジンは、どこのメーカーにおいても生産縮小もしくは終了を迎えているのは、時代の流れからして仕方ないことなのかもしれない。

ちなみに、ベントレーのW12エンジン工場は、2023年にその生産開始から20周年を迎えるころには10万5000基以上のエンジンを納品してきたことになるという。

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