毎年恒例、JAIA(日本自動車輸入組合)の合同試乗会。今回、鈴木ケンイチ レポーターはPHEV(プラグインハイブリッド車)に絞って、その違いを味わうべく乗り比べてみた、後編となる今回は、BMW グループの2台をレポートする。

BMW 330eは、PHEVなのにエンジンの気持ち良さを再認識させてくれた

画像: 日本仕様の330eは、Mスポーツのみの設定となり、ノーマルの3シリーズよりスポーティな佇まいだ。

日本仕様の330eは、Mスポーツのみの設定となり、ノーマルの3シリーズよりスポーティな佇まいだ。

3台目の試乗は、BMWの330e Mスポーツだ。これはFRレイアウトのBMW 3シリーズに、駆動用のモーターと二次電池を加えてPHEV化したモデルだ。現行型3シリーズは7代目となるG20型だが、日本では2019年に発表され、PHEVも少し遅れて追加設定された。2022年9月にマイナーチェンジされ、内外装のデザインが少し変更されている。

330eのPHEVシステムは、2Lの直4 ガソリンターボ エンジンと8速ATの間にモーターを挟み、12kWhの二次電池を搭載する。システム最高出力は215kW(292ps)、最大トルクは420Nm。そしてEV航続距離は56.4kmを実現している。

実際に試乗してみて感心したのは、PHEVでも「駆け抜ける歓び」をしっかりと実現していたことだった。エレクトリックモードとハイブリッドモードでは、静かで滑らかに、いかにも電動車らしく振る舞ってくれる。ところが、スポーツモードにするとキャラクターが一変する。モーターでエンジンをブーストする、ホットなスポーツセダンとなるのだ。

そして、それまで隠れていたエンジンのサウンドとビートが一気に前面に出てくる。PHEVなのに、エンジンの気持ち良さを再認識させてくれる。さすがBMW! ただのPHEVは作らないという、BMWの矜持を感じさせてくれた。

画像: スポーツモードをセレクトすると、モーターがエンジンをブーストするような走りが味わえる。

スポーツモードをセレクトすると、モーターがエンジンをブーストするような走りが味わえる。

BMW 330e Mスポーツ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4720×1825×1445mm
●ホイールベース:2850mm
●車両重量:1820kg
●エンジン:直4 DOHCターボ+モーター
●総排気量:1996cc
●最高出力:135kW(184ps)/5000rpm
●最大トルク:300Nm(30.6kgm)/1350-4000rpm
●モーター最高出力:80kW(109ps)/3140rpm
●モーター最大トルク:250Nm(25.5kgm)/3170rpm
●システム最高出力:215kW(292ps)
●システム最大トルク:420Nm(42.8kgm)
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:FR
●燃料・タンク容量:プレミアム・40L
●駆動用バッテリ−:12kWh
●EV走行換算距離(等価EVレンジ):56.4km
●WLTCモード燃費:13.4km/L
●タイヤサイズ:前225/45R18、後255/40R18
●車両価格(税込):710万円

This article is a sponsored article by
''.