次世代バイオディーゼル燃料の実証実験を継続
マツダは2021年から次世代バイオディーゼル燃料であるユーグレナ社のサステオを使ったデミオでスーパー耐久シリーズ ST-Qクラスに参戦、2022年には車両をマツダ2に変更して実証実験を続けてきたが、2023年シーズンは新たな製造方法による100%次世代バイオディーゼル燃料の「サステオ」を使用したマツダ3(55号車MAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio concept)を投入する。ドライバーは井尻薫と関豊に加え、社内から前田育男と寺川和紘を起用する。
スーパー耐久シリーズ ST-Qクラスは、他のどのクラスにも該当しない車両で、かつ主催者であるSTO(スーパー耐久機構)が特別に認めた開発車両が参戦するクラスで、次世代バイオディーゼル燃料のマツダ3のほか、水素エンジンのカローラスポーツ、カーボンニュートラル燃料のでトヨタGR 86/スバルBRZなどが参戦している。マツダはレース参戦をとおして次世代バイオディーゼル燃料の実証実験はさらに進める。
55号車MAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio concept
クラス:ST-Q
チーム:MAZDA SPIRIT RACING(広島マツダ)
車両:MAZDA3 Bio concept(55号車)
エンジン:2.2Lディーゼル「SKYACTIV-D」
使用燃料:次世代バイオディーゼル「サステオ」
監督:木田努
ドライバー:井尻薫、関豊、前田育男、寺川和紘
また、2023年夏以降に、ST-Qクラスにガソリン代替のカーボンニュートラル燃料のロードスターを投入することも明らかになった。
身近で気軽に楽しめるモータースポーツを支援
もうひとつ、クルマを運転することの楽しさをより多くの人に感じてもらうことを目的とした参加型モータースポーツへの支援として、マツダが協賛しているグラスルーツモータースポーツで優秀な成績を収めたドライバーを、2023年スーパー耐久シリーズに起用する。
それが今シーズンST-5クラスに参戦する「倶楽部MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER(120号車)」。ドライバーに選ばれたのは、上田純司、織田祥平、菊池崚斗、中島優太、本多栄一、箕輪卓也の6名。こちらに昨年も同車をドライブした杉野治彦と樋口紀行が加わり、檜井保孝がドライビングパフォーマンスダイレクターに就任する。
スーパー耐久シリーズはJAFが定めるN1規定に準拠した市販車によって争われるツーリングカーシリーズとしてスタート。現在は排気量などによって9つのクラスに分けられており、ST-5クラスは1500cc以下の車両が該当する。
120号車倶楽部MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER
クラス:ST-5
チーム:倶楽部MAZDA SPIRIT RACING(オーバードライブチーム)
車両:倶楽部MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER(120号車)
エンジン:1.5Lガソリン「SKYACTIV-G」
使用燃料:ガソリン
監督:武地孝幸(オーバードライブチーム)
ドライバー:上田純司、織田祥平、菊池崚斗、中島優太、本多永一、箕輪卓也(以上、チャレンジプログラム選抜ドライバー)、杉野治彦、樋口紀行
スーパー耐久シリーズはプライベーターが主役のレースシリーズで、総合優勝というものはなく、それぞれのクラスごとにタイトルが争われるのが特徴となっている。