PHEVは段階を追って2023年夏に登場予定
トナーレの発表会後、ブランドCEOのインパラート氏に話を聞く機会があり、情熱のロッソ(赤)のイメージが強いアルファロメオが青と緑の新型車をローンチした理由はどこにあるのか聞いた。
インパラートCEO(以下CEO) 「ふたつの理由があります。まずは、ブランド全体で電動化を進めているので、アルファロ メオは前に進んでいる、というメッセージです。でも来年は赤でローンチします。これはスクープですよ(笑)。次の新型車は2024年に出しますので、それが赤です。もうひとつの理由ですが、ふたつのカラー、ミザーノブルーとモントリオールグリーンというのがそもそも大好きなんです。美しくてカッコいいでしょ。つまり電動化というメッセージと、そもそも美しいからこの2色を見せたかったということです。アルファロメオにとっては、赤ではないクルマを見せるのはなかなか珍しいことです。もちろん赤も揃っています。繰り返しますが、来年は赤をお見せすることを約束しますので、また来年、私と会ってください」
PHEVが発表されない理由も聞いた。
CEO 「もともと2023年の夏に登場予定です。段階的にローンチするのは高品質を維持するためです。トナーレは40カ国でローンチしていきますので、まずはMHEV、ディーゼルで、そのあとにPHEVを出すのはクオリティを維持するためです。毎年1モデルを発表していきますが、 24年はB-SUVを予定しています。今後5年でゼロ電動からゼロエミッションにアルファロメオは変わります」
スランティスジャパンの打越晋社長には、トナーレの登場で23年はどのぐらいの販売増を計画しているのか聞いた。
打越社長「ディーラーをいくつかまわりましたがポテンシャルはとても高いと感じました。お客様を大切にしていることもよくわかりました。そうしたことを見ると23年は22年を上回る販売を期待しています。ただ新車が来たのでそれだけを売り、既存モデルの販売は減るのではなく、それらもしっかり販売し、それに新車を上乗せするようなビジネスにしていきたい。飛び道具はありませんが、ブランドを大切にしたいので、販売台数だけを追うということはしません。お客さまに満足していただき、困っていることを解決して納得してもらうことで結果は必ずついてくると考えています」
(文:Motor Magazine編集部 千葉知充/写真:井上雅行、根本貴正)