「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、マツダ RX-8 スピリットRだ。

マツダ RX-8 スピリットR(2012年:特別仕様車)

画像: 観音開きの4ドアクーペ スタイルが独特。CピラーにはRX-7 スピリットRと同デザインのオーナメントを装着。

観音開きの4ドアクーペ スタイルが独特。CピラーにはRX-7 スピリットRと同デザインのオーナメントを装着。

マツダが誇るロータリーエンジンを搭載し、4ドア4シーターのリアルスポーツという、それまでなかった新たなコンセプトで2003年に登場したRX-8だが、残念ながら今年(編集部註:2012年)6月に生産を終了することが公表された。それと同時に発表されたのが、最後の特別仕様車「スピリットR」だ。

RX-8のパワーユニット、サイドエキゾーストポートを持つ13B-MSP レネシスと呼ばれるロータリーエンジンは自然吸気のままで250ps(マイチェン前のタイプS)という高出力を実現し、さらに燃費性能にも配慮している。それをフロントミッドシップに置き、洗練されたサスペンションとの組み合わせで、他のスポーツカーと比べても際立つレベルの高いハンドリング性能と軽快さを生み出している。

そして特徴的な観音開きの美しい4ドアクーペのボディデザインは、スポーツカーのボディラインの中におとな4人が快適に乗車でき、荷物も十分積める高い実用性を持たせた。そのパッケージは、ファミリーユースに求められる実用性を併せ持ったリアルスポーツカーとして認知されてきた。

1000台限定のスピリットRの6速MT仕様はタイプRSを、6速AT仕様はタイプEをベースとし、動力性能や運動性能はベースモデルそのままだが、内装はシートやステアリングホイールなどに赤ステッチを組み合わせ、またブレーキキャリパーも赤塗装と、RX-7 スピリットRからのアイデンティティを継承している。

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