航続距離は最大593km。安心してロングドライブができる性能を確保する
気になるEQS SUVの一充電走行距離は、WLTCモードで450 4MATIC SUVは593km、上級グレードの580 4MATIC SUV スポーツは589kmだ。バッテリー容量はEQSと同じ107.8kWhで大容量。450 4MATIC SUVのシステム最高出力は360ps、最大トルクは800Nmで、580 4MATIC SUV スポーツ
のシステム最高出力は544ps、最大トルクは858Nmを発揮する。
Cd値は0.26を記録しており、EQSの0.20には及ばないものの空力性能は依然として優秀で、航続距離の長さに大きく寄与している。またEQS SUVはV2H/V2L(外部給電機能)も備えており、キャンプなどのレジャーや、災害などの非常時に活躍する。
EQS SUVは、最大6.0kWの200V普通充電と、最大150kWの急速充電(CHAdeMO規格)に対応する。150kWの急速充電を使用すれば、わずか49分でバッテリー残量を10%から80%まで増やすことができる。
この強力な電力に耐えうるバッテリーを安全に使用するために、メルセデス・ベンツはEQケアという保証サービスを用意している。これにより、10年もしくは25万kmの性能を保証しているため、安心してメルセデス・ベンツの電気自動車を堪能することができる。
そのフルスペックを活かしきるためにも、日本の自動車向け急速充電インフラがさらに充実することを期待したい。
1542万円から、という競争力の高い価格設定に「本気」を感じる
EQS SUVの価格は、450 4MATIC SUVが1542万円、580 4MATIC SUV スポーツは1999万円だ。EQS が1563万円からであると考えれば、非常に競争力の高い価格設定だとわかる。ちなみに納車は2023年5月29日から始まる。
メルセデス・ベンツ日本の上野金太郎社長によると、EQS SUVのメインターゲットは50代のファミリーだという。親子3世代で旅行へ行ったり、休日に荷物をたくさん積んでレジャーへ出かけたり、幅広いニーズに応えているのがEQS SUVの魅力だ。
“S”の名が与えられるEQシリーズの最上級SUVは、メルセデス・ベンツの気合いが入ったラグジュアリーSUVであることは間違いない。今回は試乗体験こそ叶わなかったが、今後試乗する機会があれば、ぜひその極上体験もレポートしたいと思う。
メルセデス・ベンツ EQS 450 4MATIC SUV 主要諸元 ※()内は580 4MATIC スポーツ SUV
●全長×全幅×全高:5130(5135)×2035×1725mm
●ホイールベース:3210mm
●車両重量:2880(2900)kg
●蓄電池種類:リチウムイオン電池
●モーター:交流同期電動機×2
●システム最高出力:265(400)kW/360(544)ps
●システム最大トルク:800(858)Nm
●バッテリー総電力量:107.8kWh
●WLTCモード航続距離:593(589)km
●駆動方式:4WD
●タイヤサイズ:265/50R20(275/45R21)
●車両価格(税込):1542(1999)万円