ハイパーカーの強者が揃う100周年記念の特別なル・マン
今年のル・マン24時間には、トヨタ、ポルシェ、フェラーリ、プジョー、キャデラックなど、耐久レースの歴史で数々の伝説を打ち立ててきたメーカーによる16台のハイパーカーを含む、全62台がエントリー。2018年に悲願の初勝利を挙げて以来ル・マンを5連覇を達成、今年は6連覇に挑むトヨタを中心に優勝争いが展開されると予想されるが、圧倒的に有利とまではいえない。
トヨタは今シーズンのFIA世界耐久選手権(WEC)で開幕から3連勝と絶好調で、前戦スパ・フランコルシャン6時間では1-2フィニッシュを果たしているが、ライバルチームも着実に実力を高めており、今回ばかりは簡単なレースとはならないだろう。
WECのレギュレーションですべてのサーキットで同じボディ形状を用いることが義務づけられているが、舞台となるのは超高速のサルテサーキット。このコースに合うのはどのマシンなのかも本当のところはまだわかっていない。
またル・マン24時間を前にBoP性能調整が行われ、ハイパーカークラスではトヨタとフェラーリの最低車両重量が引き上げられたのも気になるところだ。
ル・マンはどのチームも勝ちたいレースであり、勝つための要素がすべて揃っていてもなかなか勝てない難しいレース。ポルシェ、フェラーリ、プジョー、キャデラックなどそれを知り尽くしたライバルが相手だけに、開幕3戦とはまた別のレースと考えたほうがいいだろう。
レースウィークの公式走行セッションは6月7日のフリー走行とその後で行われる最初の予選でスタート。この予選結果から各クラス上位8台が、翌8日に30分間で行われるハイパーポール予選への出場権を獲得。このハイパーポールは現地時間20時(日本時間9日3時)に開始され、8日はこのハイパーポールに加え2度のフリー走行時間が設けられている。
6月7日〜8日の2日間、合計4回のフリー走行と予選を終えたレース車両は、走行のない9日金曜日にチームによって組み直され、決勝レースに向かうことになる。
第91回ル・マン24時間の決勝レースは6月10日16時(日本時間23時)にスタートが切られ、その24時間後、最も偉大な耐久レースの歴史に新たなページが刻まれることになる。
2023年WEC第4戦ル・マン24時間 タイムスケジュール
フリー走行1回目:6月7日水曜日14時〜(日本時間6月7日水曜日21時〜)
予選:6月7日水曜日19時〜(日本時間6月8日木曜日2時〜)
フリー走行2回目:6月7日水曜日22時〜(日本時間6月8日木曜日5時〜)
フリー走行3回目:6月8日木曜日15時〜(日本時間6月8日木曜日22時〜)
ハイパーポール:6月8日木曜日20時〜(日本時間6月9日金曜日3時〜)
フリー走行4回目:6月8日木曜日22時〜(日本時間6月9日金曜日5時〜)
フリー走行5回目:6月10日土曜日12時〜(日本時間6月10日土曜日19時〜)
決勝:6月10日土曜日16時〜(日本時間6月10日土曜日23時〜)
2023年WEC第4戦ル・マン24時間 ハイパーカークラス エントリー
2 キャデラックVシリーズ・チップガナッシ
3 キャデラックVシリーズ・チップガナッシ
4 ヴァンウォール・バンダーベル680
5 ポルシェ963・ペンスキーモータースポーツ
6 ポルシェ963・ペンスキーモータースポーツ
7 トヨタGR010ハイブリッド
8 トヨタGR010ハイブリッド
38 ポルシェ963・ハーツチームイオタ
50 フェラーリ499P
51 フェラーリ499P
75 ポルシェ963・ペンスキーモータースポーツ
93 プジョー9X8
94 プジョー9X8
311 キャデラックVシリーズ・アクションエクスプレスレーシング
708 グリッケンハウス007
709 グリッケンハウス007