ヒョンデ アシュアランスプログラムを販売開始以降すべての顧客に適用
千葉 日本にはZEVだけを販売していますが、特別な地域ですか。
趙 日本市場は、参入時のハードルが世界一厳しい。しかもそれに加え、お客様の期待も世界一高いと思います。この厳しい市場に再参入するヒョンデがお客様に納得してもらうには、社会とお客様にいいモノのみを提供するという考えだったんです。ですから、環境を意識したZEVのみです。
企業として社会とお客様に伝えたいメッセージがあり、それは環境に優しい、サスティナブルなプロダクトとエクスペリエンスを楽しんで欲しいというビジョンから始めました。まさに挑戦ですね。さらにオンライン販売ですから、お客様にいかに満足してもらうかが私に与えられたミッションなんです。
そして一度ヒョンデに乗ってくれたお客様が「良かったよ」や「推薦するよ」というところから、次はもう少し小さいKONAや他の電動車も体験していただきたい。これが弊社の目標です。
千葉 ヒョンデ ブランドデーで発表されたヒョンデ アシュアランスプログラム(HAP)はとても内容が充実していますが、実現は大変だったのではないですか。
趙どうすれば「ヒョンデはちょっと違うね」という評価が得られるかを考えました。話は変わりますが韓国では、メインメニューを注文したらその横のおかずは全部無料なんです。おかわりも無料。おかずは、メインディッシュを美味しく食べるためのものなんです。
日本のお客様は、まだBEVに不安を持っています。その中には、保証もあるようです。楽しいカーライフのためのおかずはヒョンデが用意しています。
メインの楽しいドライブに集中してください。メンテナンスやクルマのダメージなどは、ヒョンデがフォローします、そういう考えから生まれたのがHAPで、ボディケアも対象に入れているのです。さらに販売開始以降のすべてのお客様にこれを提供する。ヒョンデのBEVに乗っているすべての人が対象です。
千葉 遡っての対象は英断ですね。
趙 カーライフを満喫していただきたい気持ちは、昨年5月に購入されたお客様に対しても違いはありません。これは私たちが日本のお客様に伝えたいメッセージです。
千葉 韓国のおもてなしですね。
趙 そうです。このHAPは1.0で、今後、さらにアップデートしていく予定です。オンライン販売のメリットは、お客様の声が直接入ることです。そこから得られるものはとても貴重です。そうした声がHAP2.0や他のプログラムの開発の種になるんです。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充/写真:永元秀和)