この連載では、昭和30年~55年(1955年〜1980年)までに発売され、名車と呼ばれるクルマたちを詳細に紹介しよう。第3回目は、1961年に発売されて先進の技術を誇ったプリンス自動車の「スカイライン・1900デラックス」だ。(現在販売中のMOOK「昭和の名車・完全版Volume.1」より)

初代スカイラインの進化形として登場

画像: 写真は昭和35年2月にマイナーチェンジをしたスカイライン。このボディに1.9Lエンジンを搭載したのが1900デラックスとなる。

写真は昭和35年2月にマイナーチェンジをしたスカイライン。このボディに1.9Lエンジンを搭載したのが1900デラックスとなる。

昭和35(1960)年9月、5ナンバー規格の排気量上限が1500ccから2000ccに引き上げられた。これを受けて翌36年5月、スカイライン1900デラックス(BLSID-3)が登場することになった。ちなみに昭和36年2月に富士精密工業はプリンス自動車工業に社名変更している年だ。

スカイライン1900デラックスは、従来型シャシにグロリアと同じ1862ccのGB4型直4OHVエンジン
を搭載したものだが、もともとグロリアはスカイラインに1.9Lエンジンを搭載したものだから、両車の立場は微妙を通り越して社内にライバルがいる状況となってしまうのは皮肉なことだった。

グロリアと差別化するため、スカイラインはエンジンの圧縮比を8.0に下げ、レギュラーガソリンが使えるようにした(グロリアは圧縮比8.5でハイオク仕様)。価格も室内の艤装もシンプルにして、グロリアより13万円安い102万円としている。同年10月には1900スタンダード(BLSIS-3)も追加された。

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