ランボルギーニに乗ると不思議と温泉に行きたくなる。そう、今回もウルス ペルフォルマンテでのテストドライブの目的地を決めるときにまず思い浮かんだのは温泉地だ。せっかくなら目的地は長い歴史のある場所がいいと考え、昭和29年に、青森酸ヶ湯温泉、栃木日光湯元温泉とともに国民保養温泉地第一号に指定された四万温泉を選んだ。(Motor Magazine2023年8月号より)

メインカットの撮影場所では多くの見学者ができた

2022年10月にイタリアのローマ郊外のヴァレルンガサーキットで開催されたランボルギーニ ウルス ペルフォルマンテ(以下ペルフォルマンテ)の国際試乗会に参加した。

画像: トンネルのような場所では、V8エンジンのエキゾーストノートが耳に届く。そのサウンドは実に刺激的である。

トンネルのような場所では、V8エンジンのエキゾーストノートが耳に届く。そのサウンドは実に刺激的である。

そこではクローズドコースでのハイパフォーマンスぶりやオフロードコースでの四輪制御技術の巧みさを確認したが、その時に感じたのは「早く日本の公道を走ってみたい」「ロングドライブに行ってみたい」ということだった。今回はそれが叶った。

ペルフォルマンテが搭載するのは、ベースのウルス同様、4LV型8気筒ツインターボエンジンだが、最高出力が高められ666psになり、850Nmの最大トルクは、2300rpmからを発生する。

これにより0→100km/h加速3.3秒、0→200km/h加速11.5秒、最高速度306km/h、100km/hからの制動距離は32.9という実力の持ち主だ。さらにパイクスピークヒルクライムのコースで、それまでベンテイガ スピードが持っていた量産SUV最速レコードを破り、性能の高さも立証している。

実は2023年7月号でも、このペルフォルマンテとウルスSでショートトリップを行っているが、ウルスが多くの耳目を引きつけることにいつも驚かされる。駐車場に止めるとすぐにスマートフォンのカメラが向けられるのである。

ただその時は、ウルスも一緒だったのでウルス2台が並ぶようなとても目立つシチュエーションがそうさせるのではないかと思っていたのだ。しかし今回はペルフォルマンテ1台である。それでもやはり各地でカメラで撮影され、声もかけられた。たとえばメインカットの撮影場所では多くの見学者ができたほどである。

ところで、ランボルギーニは「Direzi Cor Tauri(コルタウリに向かって)」宣言のもと、積極的に電動化を進めている。つまり何を言いたいかと言うと、純内燃機関(ICE)搭載のウルスはこのペルフォルマンテが最後になるかもしれないということだ。そう考えると、ウルスとの思い出づくりのように試乗も味わい尽くしたいという思いが強くなった。

ランボルギーニに乗ると、なぜか温泉地に行きたくなる

さて今回のテストドライブの目的地には四万温泉を選んだ。どうしてだろう、ランボルギーニに乗ると温泉に行きたくなるのだ。私はこれまでにも別府温泉、上諏訪温泉、東山温泉などランボルギーニで多くの温泉地を訪れている。

画像: 展望台から八ッ場ダムを眺めることもできるが全体のスケールはとても大きくすべてを俯瞰することは難しい。

展望台から八ッ場ダムを眺めることもできるが全体のスケールはとても大きくすべてを俯瞰することは難しい。

選んだ試乗コースは、東京から首都高速、関越道を抜け渋川伊香保ICで降り、八ツ場ダムへ。ここでいくつか観光地のなどに立ち寄り、その後は、宿泊地となる四万温泉積善館を目指した。メインカットを撮影したのもここである。詳細は別項に記載するが、ここは元禄七年創業、日本最古の木造湯宿建築がある。

八ッ場ダムの周辺は、道の駅、温泉、観光名所や風光明媚な場所も多く一日かけてじっくり回ってみるのも面白いかもしれない。水陸両用バスもあり、ぜひこれに乗ってみたいと訪れたが、撮影している間に最終便が出てしまった。残念。このあたりは、計画性のない性格が露呈してしまったようだ。

そこで早めに、メインカットの撮影に「積善館」に向かうことに。ライトアップされ、宿泊客の夕食時間を待って撮影したがそれでも多くの観光客がペルフォルマンテに注目していた。

翌日は草津温泉へ向かう。近くのワインディングロードを走りつつ、まるで古代遺跡のような旧太子(おおし)駅などを巡った。ここは戦時中に鉄鉱石を運ぶために使われた貨物専用線の駅だという。さらに戦後は旅客用としても使われたが、昭和年に廃線となり、現在は復元され観光客向けに開放されているのである。

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