4世代目のゴルフに追加された、最初の「R」と言えるゴルフ R32が日本へ導入されてから20年。これを記念した特別仕様モデル「ゴルフR 20イヤーズ」が導入された。専用チューンのエンジンや大型スポイラーなど走りに特化したスペシャルなRの走りを試した。文:岡本幸一郎(Motor Magazine2023年9月号より)
専用チューニングエンジンの最高出力はベース車から13ps増
フォルクスワーゲン ゴルフの頂点に位置し、登場以来日本でも高い人気を誇るハイパフォーマンス4WDの「ゴルフRシリーズ」。その日本導入20周年を記念する特別仕様車は、なかなか魅力的な内容だ。
ポイントはいくつもあるが、走りに関する部分では、まずエンジンに専用のチューニングが施されて、ベースモデルのゴルフR比で13psの出力増となる333ps仕様となっているほか、専用のアクラポビッチ製チタンエキゾーストシステムが装備される。またベース車ではオプションのDCCや19インチタイヤが標準装備となる。
DCCには通常の「コンフォート」「スポーツ」「レース」「カスタム」の各モードに加えて、ニュルブルクリンクの北コースでテストして開発したという、まさに特別な「スペシャル」モードと、文字どおりの「ドリフト」モードが追加されているのも特徴だ。
内外装にもいくつかの専用のアイテムが奢られている。外観では専用の大型リアスポイラーが装着されたほか、フロントフェンダーおよびリアエンドの「R」ロゴがブルーに彩られ、ピラーには「20」のエンブレムが飾られている。19インチアルミホイールはブラックフィニッシュとなる。
インテリアを見るとカーボン調のテクスチャーが施された専用デザインのナパレザーシートに加え、リアルカーボン製のデコラティブパネルが各部に配されている。全体的に特別感に満ちていて、
Rモデルらしいタダモノではない雰囲気をただよわせている。