2023年8月25日、メルセデス・ベンツ日本は、 BEV(電気自動車)のラグジュアリーSUV「EQE SUV」を発表。同日より予約注文が開始された。

日本仕様として外部給電機能(V2H/V2L)も備える

画像: 「EQE 350 SUV」は、6.0kWまでの交流普通充電と、直流急速充電(CHAdeMO規格)に対応。

「EQE 350 SUV」は、6.0kWまでの交流普通充電と、直流急速充電(CHAdeMO規格)に対応。

「EQE SUV」は前後アクスルにeATS(電動パワートレイン)を搭載し、電気モーターには永久磁石同期モーター(PSM)が採用されている。「EQE 350 SUV」のシステム最高出力は215kW (292ps)、システム最大トルクは765Nmで、一充電航続可能距離(WLTC)は528kmとなる。

インテリジェントな回生ブレーキも採用される。アクセルペダルを戻した際やブレーキペダルを踏んだ際に、高電圧バッテリーの充電を行うとともに、ドライバーはステアリングホイールのシフトパドルを使って、回生ブレーキによる減速度を3段階(D+、D、D-)設定できる。このほか、D Autoモードでは、状況に応じて回生ブレーキの最適化を行う。

新機構DCU(ディスコネクトユニット)の役割も大きい。フロントのeATSにアクチュエーターを用いたクラッチを設けることで、走行状況に応じてクラッチを切ることで前輪をフリーにしモーターによる抵抗を極力低減させるというものだ。例えば、高速巡航時にクラッチを切り離すことで後輪駆動のみとし電池の消費量を抑制することが可能とのだ。

そして、4マティックおよび4マティック+は、トルクシフト機能によってフロントとリアの電気モーター間で駆動トルクの緻密な連続可変配分を行う。この配分はオンデマンド型、しかも効率を最適化した形で行われる。

バッテリーは、「EQE 350 SUV」がエネルギー容量が89kWhの理知海バッテリーを搭載。6.0kWまでの交流普通充電と、直流急速充電(CHAdeMO規格)に対応する。また「EQE SUV」には、高電圧バッテリーから発生する廃熱を車内の暖房に利用するヒートポンプの標準装備が行われている。車内を温める際の消費電力を大幅に削減することで、航続距離を最大10%アップ(欧州参考値)させる効果があるという。

日本仕様としての特別な装備も用意されている。それが給電機能(V2H/V2L) だ。家庭の太陽光発電システムで発電した電気の貯蔵装置となるほか、停電した場合などに、電気を家庭に送る予備電源としても利用できる 。給電はMBUX設定画面より、バッテリー残容量10%から50%まで10%単位で設定することができる。

大柄なボディながら最小回転半径が4.8m

画像: 「EQE SUV」のドライブモードは、Comfort、Sports、ECO、Individual、Offroadの5つが用意される。(写真:「EQE 53 SUV」)。

「EQE SUV」のドライブモードは、Comfort、Sports、ECO、Individual、Offroadの5つが用意される。(写真:「EQE 53 SUV」)。

「EQE SUV」のサスペンションはフロントに4リンク式、リアにマルチリンク式を採用し、連続可変ダンピングシステムADS+とエアサスペンションを組み合わせたAIRMATICが標準装備となる。AIRMATICによるセルフレベリング機構は、乗員や荷物の重さに関係なく地上高を一定に保つものだが、必要に応じて変化させることもできる。

リア・アクスルステアリング の装備もうれしい。これにより最小回転半径が4.8mとなり、大きなボディと長いホイールベースを持つ「EQE SUV」をコンパクトカー並みに容易に扱うことが可能となる。

リア・アクスルステアリングはステアリング操作だけではなく、ブレーキやサスペンションなどの車両ダイナミクスコントロールに統合制御されています。

また、「EQE SUV」は、パワートレインやESP、サスペンション、ステアリングの特性を個々のドライバーが好みに合わせて変更することができる。ドライブモードの切り替えは、メディアディスプレイの下端にあるスイッチで行え、標準設定はComfortのほか、Sports、ECO、Individualに加えOffroadが用意される。

安全面では、車両接近通報装置 がBEVならではのもととして装備される。車速約30km/h以下の低速走行時に歩行者気づきやすいように車両接近通報を行うもので、右側のフロントとリアのアンダーボディに設けられている。

メルセデス・ベンツEQ EQE SUVラインナップ

EQE 350 4マティック SUV ローンチエディション:1369万7000円
メルセデスAMG EQE 53 4マティック+ SUV ローンチエディション:1707万円

EQE 350 4マティック SUV ローンチエディション主要諸元

●全長×全幅×全高:4880×2030×1670mm
●ホイールベース:3030mm
●車両重量:2630kg
●モーター:交流同期電動機
●システム最高出力:215 kW(292ps)
●システム最大トルク:765Nm
●前モーター最高出力:71kW/2682-16031rpm
●前モーター最大トルク:251Nm/0-2682rpm
●後モーター最高出力:144kW/2662-15913rpm
●後モーター最大トルク:514Nm/0-2662rpm
●バッテリー総電圧:330V
●バッテリー総電力量:89kWh
●WLTCモード航続距離:528km
●駆動方式:4WD
●タイヤサイズ:255/45R20
●車両価格(税込):1369万7000円

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