発売以来、世界で約560万台を生産し、約150カ国で販売されてきたピックアップトラックの三菱トライトン。9年ぶりのモデルチェンジで日本でも12年ぶりに販売される注目モデルがタイ・バンコクでワールドプレミアされた。(Motor Magazine2023年10月号より)

グローバルで年間20万台を販売するトライトン

三菱自動車は2023年7月26日、タイ・バンコクの国際会議場、クイーンシリキットコンベンションセンターで、9年ぶりのフルモデルチェンジを受けて登場した新型トライトンの発表会を開催した。メディア関係者、セレブリティら実に500名超が招待されたこのイベントはきわめて大規模で、三菱にとってトライトンがどれだけ重要なモデルなのかが端的に示されていた。

それはそうだ。何しろトライトンはグローバル年間販売約20万台と、三菱自動車の世界販売の2割を占めるモデルなのである。しかもトライトンの生産は、一部ノックダウンを除くほとんどがタイで行われ、ここから世界100以上の国や地域に輸出されている。タイという国にとっても、実に大きな存在と言っていい。さらに今回の新型トライトンは久々に日本にも導入されるのである。

画像: 生産されるタイでワールドプレミアされた6代目となるトライトン。ダブルキャブ、シングルキャブ、クラブキャブと用途に応じた3タイプのボディが用意される。

生産されるタイでワールドプレミアされた6代目となるトライトン。ダブルキャブ、シングルキャブ、クラブキャブと用途に応じた3タイプのボディが用意される。

新型トライトンが何より重視したのは「三菱らしさ」だ。現在、軽自動車はアライアンスを結ぶ日産と共同で開発されているが、往年のファンにとって、それは三菱らしさが足りないと映り、セールスも伸び悩んでいる。

やはり独自の魅力は必須。そんな危機感から可能な限り、三菱らしいクルマづくりを追求したアウトランダーPHEVやデリカミニなどのヒットが、この方向性を決定づけた。実際、アライアンスのリソースを活用したのは運転支援装備、電子プラットフォームだけ。フレーム構造を採る車体、ディーゼルエンジンなど、すべてが三菱独自の設計で刷新されているのである。

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